用語の概要
別表記 EDIDE-EDIDEnhanced EDIDExtended Display Identification DataVESA EDIDE-DDCEnhanced Display Data Channel
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解説
EDID(Extended Display Identification Data)は、VESA(Video Electronics Standards Association)が策定した、モニター が自身の識別 情報 と対応 タイミング・色 特性・表示 サイズ などを PC 側へ伝える ための標準 データ 構造です。PC(GPU)が モニター を接続した瞬間に モニター 側 EEPROM から EDID を読み出し、対応 解像度・リフレッシュレート・色域 などを把握して 適切な出力 モード を選ぶ — この「プラグ アンド プレイ で正しい解像度 が選ばれる仕組み」の中核が EDID です。
本記事は VESA 公式 標準 一覧 ページ と Wikipedia(Extended Display Identification Data) の一次/二次 情報に基づき構成しています。本サイト編集部による個別 機種別 の EDID 内容 ダンプ/検証(EDID Block の バイト 単位 確認 等)は実施していません — EDID の動作は モニター ファームウェア/GPU ドライバ/OS/ケーブル/ハブ/KVM/変換 アダプタ の組み合わせで成立するため、機種ごとの保証 動作 範囲は メーカー 公式 情報を参照してください。
EDID とは — VESA 標準の位置づけ
EDID は DDC(Display Data Channel) という VESA 標準ファミリー の一部で、モニター → PC 方向 の情報 伝達 を担う データ 構造 です。これに対し、PC → モニター 方向 の コマンド 制御(輝度・入力 切替 等)は別 標準 DDC/CI が担当します。
- EDID — モニター が PC に対して 識別 情報・対応 タイミング・色 特性 等を伝える データ ブロック(本記事の対象)
- DDC1 / DDC2B / E-DDC — EDID を取得するための 伝送 経路(I²C バス 上のプロトコル)
- DDC/CI — PC が モニター に コマンド を送り、設定 を遠隔 操作 する 双方向 系(→ DDC/CI)
EDID が「モニター の名刺」を、DDC/CI が「モニター の リモコン」を担う対比 関係です。
バージョン と 公開 時期(VESA 公式 / Wikipedia)
| 標準 | バージョン | 公開 時期 | 役割 |
|---|---|---|---|
| EDID | v1.0 | 1994-08 | EDID 初版(DDC v1 と同時 公開) |
| EDID | v1.1 | 1996-04 | DDC v2 連携・項目 拡張 |
| EDID | v1.2 | 1997-11 | v2.0(後に deprecated)と同時 公開 |
| EDID | v1.3 | 1999-09 | E-EDID v1.0 と同時 公開 |
| E-EDID | v1.0 | 1999-09 | 拡張 ブロック(複数 連結)対応 |
| E-EDID | v1.3 | 2000-02 | HDMI 採用 版 |
| E-EDID | v1.4 | 2006-09 | 最新 公開 版 |
| E-DDC | v1.2 | — | E-EDID 拡張 領域 を読み出すための 伝送 プロトコル |
VESA は 「Free Standards」 として EDID/E-EDID/E-DDC/DDC/CI/DisplayID/DisplayHDR/Adaptive-Sync 等を公開ライセンスで配布しています(VESA 会員 で なくとも 標準 PDF を取得可能)。本サイトでは個別 標準 PDF への直接 リンク は付与せず、VESA 公式 標準 一覧 ページを 出典として参照しています。
物理 層 — I²C バス(アドレス x50)
EDID は モニター 側 I²C バス 上の I²C 7bit アドレス x50 で読み出されます。これに対し、DDC/CI の通信は アドレス x37 を使用するため、EDID と DDC/CI は同一 物理 層 上の別 アドレス という関係です(EDID = 読み出し 専用 名刺、DDC/CI = 双方向 コマンド という役割の違いに対応)。
この I²C 線 は、VGA / DVI / HDMI / DisplayPort / USB-C DP Alt-Mode いずれの 物理 コネクタ にも DDC ピン として確保されており、原則 どの 映像 接続 でも EDID 読み出し 自体は行える設計です(ただし KVM / ドック / 変換 アダプタ / MST が DDC を落とす実装の場合は除く — 後述)。
EDID に含まれる データ 項目
EDID 基本 ブロック は 固定 128 バイト で、含まれる項目は次のとおり(Wikipedia / VESA EDID 標準 由来):
- メーカー 名(PNPID 3 文字 コード — 例: GSM=LG、SAM=Samsung、DEL=Dell 等)と シリアル 番号 / 製品 コード
- 製品 タイプ(モニター / TV / プロジェクター 等)
- 色 特性(phosphor(蛍光 体)または filter(フィルタ)タイプ の色度 chromaticity 座標 — 表示できる色域 の境界)
- 対応 タイミング(解像度 × リフレッシュレート × タイミング パラメータ — 標準 タイミング と詳細 タイミング ディスクリプタ)
- 表示 サイズ(cm 単位 の物理 寸法)
- 輝度 データ(推奨 ガンマ 等)
- デジタル 表示 用 ピクセル マッピング データ(デジタル 接続 のみ)
E-EDID では基本 ブロック の後ろに 拡張 ブロック を最大 32 KiB まで連結 でき、HDMI / DisplayPort / 色域 / 音声 / HDR / Adaptive-Sync 等の追加 情報 を運びます(CEA-861 / HDMI CTA / DisplayID Extension 等が拡張 ブロック の代表)。
E-DDC — 拡張 領域 を読み出す プロトコル
E-EDID 拡張 ブロック を I²C 経由で読むために、VESA は E-DDC(Enhanced Display Data Channel) を策定しています。E-DDC は 最大 128 個・各 256 バイト の セグメント を扱える拡張で、E-EDID 32 KiB の上限まで対応します。E-DDC v1.2 は VESA Free Standards に列挙される 公開 標準 です。
EDID で実現される機能(プラグ アンド プレイ)
EDID 読み出し に成功した時点で、OS / GPU は次を自動 設定 できます:
- 対応 ネイティブ 解像度 の自動 選択(→ 解像度)— EDID の詳細 タイミング ディスクリプタ Preferred Timing 由来
- 対応 リフレッシュレート の列挙(→ リフレッシュレート)— EDID の標準 タイミング テーブル と詳細 タイミング ディスクリプタ から
- モニター 名 表示(OS の ディスプレイ 設定 / コントロール パネル)— PNPID + 製品 名 文字列 から
- 色域 メタデータ(HDR モニター では拡張 ブロック の Static / Dynamic Metadata から色域 と最大 輝度 を取得)
- オーディオ ケイパビリティ(HDMI 経由 ARC / eARC で対応 コーデック を判定 — CEA-861 拡張 ブロック)
「プラグ アンド プレイ で正しい解像度・リフレッシュレート が自動 選択 される」という Windows / macOS / Linux で当たり前に動く挙動は、EDID 読み出し が成立していることを前提としています。
EDID 後継 — DisplayID
VESA は EDID/E-EDID の 後継 として DisplayID を策定 しています。DisplayID は PC モニター と 民生 機器(TV / プロジェクター 等)の両方 で使える 統一 フォーマットで、EDID 拡張 ブロック 群が継ぎ足しで肥大化した状態を整理する位置づけです。E-EDID と DisplayID は 当面 並存 し、現行 モニター の多くは E-EDID 1.4 + 拡張 ブロック(CEA / HDMI / DisplayID Extension 等) を採用しています。
動作 を妨げる典型 要因(中立 / 一般 論)
EDID は規格 として定義されていても、個別 環境 で正しく読めない/古い EDID が キャッシュ される ケースが知られています。一般的な要因(Wikipedia / 各 OS ベンダー / 各 EDID 取り扱い ツール のドキュメント が共通して言及):
- DisplayPort MST / デイジー チェーン 経由(→ MST / DisplayPort デイジー チェーン)で 2 台目 以降 の EDID が落ちる/重複 する場合
- KVM スイッチ や ドッキング ステーション(→ KVM スイッチ)が EDID エミュレーション で固定 EDID を返し、本来の モニター EDID が PC に届かない場合
- USB-C → HDMI / DP 変換 アダプタ が DDC 線 を通さない実装、または 変換 チップ が固定 EDID を返す場合
- GPU ドライバ や OS の EDID キャッシュ — モニター 交換後 も古い EDID が残り、誤った 解像度 / リフレッシュレート で起動する
- モニター 側 EEPROM の EDID 書き込み 誤り(量産 個体 の希少 不良)
- EDID オーバーライド/カスタム EDID(CRU 等の ツール で OS 側 で EDID を上書きする運用)が在ること
これらは モニター 単体の品質 ではなく 接続 経路 全体 の DDC 透過性 と キャッシュ の状態 に依存するため、業務 用途で EDID 経由の自動 設定 を厳密に運用する場合は 対象 モニター × 対象 GPU × 対象 ケーブル/ハブ/KVM × OS の組み合わせで事前 検証が必要です。
購入時の判断軸(本サイトの扱い)
EDID 周りで購入 判断 に影響するポイント:
- メーカー 公式 仕様 に明記された対応 解像度 / リフレッシュレート — EDID が正しい場合 OS の表示 設定 にそのまま列挙される(OC モード 等 EDID 非掲載 の値は別途 OSD 設定 が必要なことが多い)
- HDR 認定(→ DisplayHDR)と EDID 拡張 ブロック の Static HDR Metadata 整合 — VESA DisplayHDR 認定 機種 は EDID で HDR ケイパビリティ を正しく返す
- Adaptive-Sync / VRR 対応 が EDID 拡張 ブロック で正しく宣言されているか(→ VRR レンジ/LFC)— 一部 ドック / KVM が VRR 宣言 を落とす事例あり
- 接続 経路 — KVM スイッチ や MST デイジー チェーン を経由する場合は EDID 透過 / エミュレーション の挙動を事前 確認
- デュアル モード(解像度 / リフレッシュレート 切替)対応 機種(→ デュアル モード 解像度 / リフレッシュレート)は EDID が モード 切替 時に切り替わる設計
本サイトでの EDID の扱い方
- 個別 製品ページ / ランキング / 比較記事 では、メーカー 公式 仕様 に明記された 対応 解像度・リフレッシュレート・HDR / VRR 仕様 のみ 記載します(EDID ダンプ から推定した値は採用しません)
- 「EDID で全ての対応 タイミング が網羅 されている」と一般化した記述は行いません(OC モード や 特殊 タイミング は EDID 非掲載 が多いため)
- 本サイト編集部 による EDID 内容 ダンプ/検証(EDID Bytes の バイト 単位 確認 等)は実施していません
- EDID オーバーライド/カスタム EDID 運用(CRU 等の ツール 使用)は推奨せず、メーカー サポート 範囲 内の挙動 のみ 記述します
関連する用語集
- DDC/CI(VESA モニター 制御 標準) — EDID は I²C x50(読み出し 専用 名刺)/DDC/CI は I²C x37(双方向 コマンド)。同一 物理 層 上の役割 違いの兄弟 規格。
- MST / DisplayPort デイジー チェーン — MST 経由 2 台目 以降 の モニター で EDID が落ちる/重複 する典型 事例。
- KVM スイッチ — EDID エミュレーション で 固定 EDID を PC に返す仕様の機器 が多く、本来の モニター EDID が届かない場合がある。
- DisplayPort と HDMI の選び方 — DVI / HDMI / DisplayPort / USB-C DP Alt-Mode いずれも DDC ピン を備え EDID 読み出し が可能。
- DisplayPort 2.1 UHBR モード — DP 2.1 でも EDID 物理 層 仕様 は継承(拡張 ブロック で UHBR モード を宣言)。
- HDMI 2.1 ALLM / QMS / QFT — HDMI 側 自動 機能 切替 は EDID CEA-861 拡張 ブロック に依存。
- 解像度 — 対応 解像度 の自動 列挙は EDID の標準 タイミング テーブル と詳細 タイミング ディスクリプタ から。
- リフレッシュレート — 対応 リフレッシュレート の列挙も EDID 由来。
- デュアル モード 解像度 / リフレッシュレート — モード 切替 時 EDID が連動して切り替わる設計。
- DRR(Dynamic Refresh Rate) — OS / アプリ 側 で動的に切替 を行う場合 も EDID の対応 タイミング 範囲 内 で動く。
参考リンク
選び方・ランキングで活用する
参照元(一次ソース)
本用語の説明は次の一次ソース(規格団体・メーカー公式資料など)を参照しています。
- 出典: VESA 公式 — Free Standards(VESA が公開する EDID / E-EDID / E-DDC / DDC/CI / DisplayID / DisplayHDR / Adaptive-Sync 等 公開 標準の一覧トップ / EDID Extensions / E-EDID Rel A 1.0, 2.0 / E-EDID EEPROM / E-DDC 1.2 が列挙されている)
- 出典: Wikipedia — Extended Display Identification Data(EDID v1.0 1994-08 / v1.1 1996-04 / v1.2 1997-11 / v1.3 1999-09 / E-EDID v1.0 1999-09 / E-EDID v1.3 2000-02 HDMI 採用 / E-EDID v1.4 2006-09 / 128 バイト ブロック / I²C アドレス x50 / 含まれる データ 項目(メーカー 名 + シリアル + 製品 タイプ + 色 特性 + 対応 タイミング + 表示 サイズ + 輝度 データ + デジタル 表示 のピクセル マッピング)/ DisplayID は後継 / E-DDC で最大 128×256 バイト セグメント のクロス検証)