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DRR(Dynamic Refresh Rate / Windows 11 動的リフレッシュレート)

Windows 11 が導入した OS レベルのリフレッシュレート自動切替機能 DRR(Dynamic Refresh Rate)の公式定義・前提(VRR 対応 + 120Hz 以上 + WDDM 3.0)・対象用途・ゲーミング時の挙動を、Microsoft DirectX 公式ブログと Microsoft サポートの一次情報のみから整理します。

GLOSSARY

用語の概要

別表記 DRRDynamic Refresh Rate動的リフレッシュレートWindows 11 DRRWindows Dynamic Refresh RateダイナミックリフレッシュレートDynamic (60 Hz or 120 Hz)Dynamic 60Hz 120Hz

関連用語
9
出典
2
最終更新
DEFINITION

解説

DRR(Dynamic Refresh Rate / 動的リフレッシュレート) は、Windows 11 が導入した OS レベルのリフレッシュレート自動切替機能 です。Microsoft は次のように定義しています(Microsoft DirectX Developer Blog)。

DRR lets your device set the refresh rate dynamically. This means that Windows 11 will seamlessly switch between a lower refresh rate and a higher refresh rate based on what you’re doing on your PC.

つまり、ユーザーがいま行っている操作に応じて、Windows 11 が 低リフレッシュレート(例: 60Hz)高リフレッシュレート(例: 120Hz) を自動で切り替える仕組みです。設定 UI 上は 「Dynamic (60 Hz or 120 Hz)」 のように、切替対象となる低 Hz / 高 Hz のペアとして表示されます。

前提条件(Microsoft 公式の必要要件)

Microsoft の公式説明では、DRR を有効化するために以下のすべてが満たされている必要があります(Microsoft Support 公式)。

DRR requires that a display supports VRR and a refresh rate of at least 120 Hz.

必要要件内容
OSWindows 11(Windows 10 は非対応)
ディスプレイ[[adaptive-sync|Variable Refresh Rate(VRR)対応]] かつ 最大 120Hz 以上
GPU ドライバWDDM 3.0 対応グラフィックスドライバ(Windows Update 配布)

VRR は本サイトの [[adaptive-sync|Adaptive-Sync / VRR]] / [[gsync|G-SYNC]] / [[freesync|FreeSync]] のいずれかが対応している必要があり、規格上は HDMI 2.1 VRR([[hdmi-21-allm-qms-qft|HDMI 2.1 ゲーミング機能群]])や DisplayPort Adaptive-Sync([[displayport-hdmi|DisplayPort と HDMI]])が該当します。

設定箇所(Windows 11)

Microsoft 公式のパスは次の通りです(Microsoft Support 公式)。

スタート → 設定 → システム → ディスプレイ → ディスプレイの詳細設定 を開き、「ダイナミック リフレッシュ レート(Dynamic refresh rate)」 のトグルで有効 / 無効を切り替えます。トグルが表示されない場合は、上記の必要要件のいずれか(VRR 対応 / 120Hz 以上 / WDDM 3.0 ドライバ)が満たされていない可能性があります。

対象用途と切替の方向性

Microsoft が DRR の設計意図として挙げている用途は以下です(Microsoft DirectX Developer Blog)。

  • 低 Hz(60Hz)に下げる場面 — メール、文書作成など、画面更新が少ない一般的な生産性タスク。バッテリー消費を抑える方向。
  • 高 Hz(120Hz)に上げる場面インキング(ペン入力)スクロール など、画面更新が連続的に発生し、滑らかさが体感に直結するタスク。

Microsoft は背景として「高いリフレッシュレートは画面の動きが滑らかになる一方で、バッテリー駆動時間を短くする」というトレードオフを挙げ、DRR はそれを 手動切替なしで自動的にバランスさせる ことを目的としていると説明しています(Microsoft DirectX Developer Blog)。

ゲーミング時の挙動(公式の注意点)

DRR とゲームの関係について、Microsoft Support は次の注意点を明示しています(Microsoft Support 公式)。

DRR should not affect games designed for VRR, but it can limit the maximum refresh rate of other games. If you enable DRR and find that a favorite game appears to be running at a lower refresh rate, the best mitigation is to disable DRR.

要点は以下の通りです。

  • VRR に対応して設計されたゲーム — DRR の影響を受けないとされています。
  • VRR を前提としていないゲーム — DRR が 最大リフレッシュレートを制限する可能性 があると公式に明記されています。
  • 対処 — 該当ゲームが想定より低い Hz で動作しているように見える場合、Microsoft は DRR を無効化する のが最善の回避策であると案内しています。

ゲーミング目的の入力遅延([[input-lag|Input Lag]])そのものは、ディスプレイ側の低遅延モード([[monitor-osd-gaming-features|OSD のゲーミング機能群]] や [[hdmi-21-allm-qms-qft|HDMI 2.1 ALLM]] が自動切替する対象)に依存します。DRR は OS 側のリフレッシュレート切替 を担う仕組みで、入力遅延そのものを直接下げる規格ではありません。

VRR / G-SYNC / FreeSync との関係

DRR と各 VRR 規格は 役割の階層が異なります

レイヤ仕組み役割
物理層DisplayPort / [[hdmi-21-allm-qms-qft|HDMI 2.1 VRR]]フレームごとのリフレッシュ間隔を可変にする伝送規格
GPU 認証[[gsync|G-SYNC]] / [[freesync|FreeSync]]GPU ベンダ(NVIDIA / AMD)が出す VRR の動作品質ロゴ
OS 制御DRR(Windows 11)OS が「いまどの Hz で表示すべきか」を判断して切替

DRR は前提として VRR 対応ディスプレイを要求しますが、DRR が有効でなくても VRR は機能 します(ゲームの可変フレームレートに追従するのは VRR 側の役割で、DRR は OS 側からの Hz 指示を切り替える仕組み)。VRR 動作時に低 Hz 帯で発生し得るちらつき現象は [[vrr-flicker|VRR Flicker]] を参照してください。

本サイトの製品 DB / 比較ページでの扱い

DRR は OS(Windows 11)+ GPU ドライバ + モニター(VRR 対応 + 120Hz 以上) の 3 点が揃って初めて機能する OS 機能で、モニター単体のスペックではありません。本サイトの製品 DB(spec_source 出典 URL 付き)では以下の方針で扱います。

  • 「DRR 対応」表記はモニター個別ページに付与しません。 DRR は Windows 11 側の機能のため、モニター単体の対応可否として記述することは行いません。
  • DRR の前提となる「VRR 対応」「最大 120Hz 以上」 は、メーカー公式 product page に明示記載がある機種にのみ仕様欄に記録します。VRR 規格(HDMI 2.1 VRR / DisplayPort Adaptive-Sync / G-SYNC Compatible / FreeSync Premium 等)は、製品 DB の adaptive_sync フィールドで個別に整理します。
  • DRR 動作時のバッテリー駆動時間延長 は、機種・使用アプリ・運用設定で大きく変動するため、本サイトでは独自実測値を提示しません。Microsoft 公式が一般論として「高 Hz はバッテリーを消費する」「DRR はそのトレードオフをバランスさせる」と述べる範囲を超えた数値主張は行いません。

関連用語

  • [[refresh-rate|リフレッシュレート]] — DRR が切り替える対象そのもの
  • [[adaptive-sync|Adaptive-Sync / VRR]] — DRR の前提となる VRR の規格層
  • [[gsync|G-SYNC]] / [[freesync|FreeSync]] — VRR の GPU ベンダ別ロゴ
  • [[vrr-flicker|VRR Flicker]] — VRR 動作時の低 Hz 帯ちらつき現象
  • [[displayport-hdmi|DisplayPort と HDMI(FRL / TMDS / DSC)]] — VRR を運ぶ物理層
  • [[hdmi-21-allm-qms-qft|HDMI 2.1 ゲーミング機能群(ALLM / VRR / QFT / QMS)]] — DRR と併存する HDMI 側のゲーミング機能
  • [[input-lag|入力遅延(Input Lag)]] — DRR が直接下げる対象ではない
  • [[monitor-osd-gaming-features|モニター OSD のゲーミング機能群]] — 低遅延モードなど OSD 側の処理
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