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HDMI 2.1 ゲーミング機能(ALLM / QFT / QMS / VRR)

HDMI Forum が HDMI 2.1 仕様で導入したゲーミング向け機能 ALLM(Auto Low Latency Mode)/ QFT(Quick Frame Transport)/ QMS(Quick Media Switching)/ VRR の役割と、ゲーミングモニター・PS5・Xbox Series X|S での実用上の意味を整理します。

GLOSSARY

用語の概要

別表記 ALLMAuto Low Latency Mode自動低遅延モードQFTQuick Frame TransportクイックフレームトランスポートQMSQuick Media SwitchingクイックメディアスイッチングHDMI 2.1 VRRHDMI 2.1 ゲーミング機能HDMI Gaming FeaturesHDMI 2.1bHDMI 2.2

関連用語
14
出典
4
最終更新
DEFINITION

解説

HDMI 2.1 は HDMI Forum が策定した HDMI 規格の世代で、帯域([[displayport-hdmi|FRL 最大 48 Gbps]])の引き上げに加え、ゲーミング向け機能群 を新規追加した点が特徴です(HDMI Forum — HDMI 2.1 仕様リリース)。本ページでは、その中でも家庭用ゲーム機(PS5 / Xbox Series X|S)とゲーミングモニター / TV の組み合わせで実用上意味の大きい ALLM / QFT / QMS / VRR の 4 機能を整理します。

ゲーミング機能群は HDMI Forum 公式ページ HDMI for Gaming に統合的な解説が掲載されており、本ページの各機能の定義はその公式表現を引用しています。

4 機能の概要(HDMI Forum 公式定義)

機能略称公式説明(HDMI Forum)
Auto Low Latency ModeALLM「ALLM は理想的な遅延設定を自動で適用し、スムーズで遅延のない映像と操作性を実現する」
Variable Refresh RateVRR「VRR は遅延・カクつき・ティアリングを低減または排除し、より滑らかで精細なゲームプレイを実現する」
Quick Frame TransportQFT「QFT は遅延を低減してラグのないゲームプレイとリアルタイムの VR を実現する」
Quick Media SwitchingQMS「QMS は映像コンテンツのフレームレート切替時に発生する『ブラックアウト』を排除する」

各機能の正確な動作要件は HDMI Forum 公式ページに準拠します(HDMI for Gaming)。

ALLM(Auto Low Latency Mode / 自動低遅延モード)

ALLM は、ゲーム機や PC などのソース機器が「これからゲーム映像を送る」という信号をディスプレイに通知し、ディスプレイ側が 自動的に低遅延モードへ切替 わる機能です(HDMI Forum 公式 ALLM 解説)。

  • 従来は TV / モニターの OSD を開いて 手動で「ゲームモード」へ切替 える必要がありました。映画やストリーミング視聴に戻すたびに、もう一度 OSD で元のモードへ戻す手間が発生します。
  • ALLM 対応の組み合わせでは、ソース機器(例: PS5 / Xbox Series X|S)が「ゲーム」または「映像視聴」コンテンツに応じて信号を切替え、ディスプレイは OSD 操作なし で対応モードへ自動遷移します。
  • ALLM は モニター固有の入力遅延([[input-lag|Input Lag]])そのものを下げる魔法ではなく、すでに搭載されている「低遅延モード(ゲームモード)」を自動でオン / オフするスイッチです。低遅延モードの実測値や具体的な処理省略内容(HDR トーンマッピング簡略化など)は 機種ごとに異なる ため、本サイトでは編集部独自の実測は行わず、メーカー公式仕様および第三者検証メディアの実測値を出典付きで紹介します。

VRR(Variable Refresh Rate)

HDMI 2.1 の VRR は、ソース機器(GPU やゲーム機)のフレームレートに合わせて ディスプレイのリフレッシュ間隔を可変 にする規格です(HDMI for Gaming)。

  • HDMI 2.1 VRR は HDMI Forum 仕様 に基づく規格で、PS5 / Xbox Series X|S / PC からの可変リフレッシュレート送信に対応します。
  • NVIDIA の [[gsync|G-SYNC]] / [[gsync|G-SYNC Compatible]] や AMD の [[freesync|FreeSync]] は DisplayPort 上の Adaptive-Sync をベースとした規格ですが、HDMI 2.1 VRR は別の物理層(HDMI)で動作します。多くの近年のゲーミングモニターは DisplayPort 側に FreeSync / G-SYNC 互換HDMI 2.1 側に HDMI 2.1 VRR の両対応として認定されています。
  • VRR 帯域内で発生し得る別現象として [[vrr-flicker|VRR フリッカー]] や [[variable-overdrive-overshoot|オーバーシュート / 逆残像]] があり、これらは個別の用語ページで整理しています。

VRR のより詳しい解説は [[adaptive-sync|Adaptive-Sync / VRR]] の用語ページを参照してください。

QFT(Quick Frame Transport)

QFT は、GPU からディスプレイへ 1 フレームをより高速に送信 することで、フレーム生成からディスプレイ表示までの遅延を短縮する規格です(HDMI for Gaming)。

  • 通常、1 フレームの転送時間は「リフレッシュレートの逆数」とほぼ同じ(60Hz なら約 16.7ms)かかります。
  • QFT 対応機では、フレームを より高い帯域で短時間に転送 し、ディスプレイ到着までの伝送遅延を短くします。HDMI Forum はこれを「リアルタイム VR」など低遅延を厳しく要求する用途で特に有効と説明しています。
  • QFT の実効効果(ms 単位の改善量)は ソース機器 / ケーブル / ディスプレイの組み合わせ に依存し、対応の有無もメーカー公式仕様で明示された機種にのみ採用しています(本サイトの製品 DB 方針)。

QMS(Quick Media Switching)

QMS は、映像コンテンツの フレームレート切替時に発生する『ブラックアウト』を排除 する機能です(HDMI Forum 公式 QMS 解説)。

  • 配信サービスやディスク再生では、コンテンツが 24Hz(映画)/ 50Hz(PAL)/ 60Hz(NTSC)など 異なるフレームレート で配信されることがあります。
  • QMS 非対応の経路では、フレームレート切替時にディスプレイ側のクロック再同期が発生し、数秒間の真っ黒画面(A/V ブラックアウト) が出る場合があります。
  • QMS は VRR メカニズム を利用し、解像度を変えずにフレームレートだけを切替える際の再同期を不要にします。これにより 60Hz と 24Hz など、映像コンテンツの切替が シームレス に行えます。
  • QMS は主に 映像視聴の品質向上 に効く機能で、リアルタイムなゲーム入力遅延には直接寄与しません。

ゲーミングモニター購入時に確認したいポイント

HDMI 2.1 を搭載した製品でも、ゲーミング機能群の すべてに対応しているとは限りません。本サイトの製品 DB では、メーカー公式仕様に明示された機能のみを採用しています。

  • ポートが FRL 対応か — HDMI 2.1 ロゴ付きでも、ポート実装が TMDS 18 Gbps モード(実質 HDMI 2.0 同等)に留まる機種があります。FRL の最大レート(24 / 32 / 40 / 48 Gbps)の明示 を確認してください([[displayport-hdmi|DisplayPort と HDMI の世代差]])。
  • VRR / ALLM / QFT / QMS の個別対応表記 — メーカー公式 product page で各機能の対応有無が明示された機種のみ、本サイトの製品 DB スペック表で対応として扱います。
  • PS5 / Xbox Series X|S 向けロゴ表記 — 一部メーカーは「Console Optimized」「Designed for Xbox」などのプログラムで HDMI 2.1 ゲーミング機能群への対応を明示しています。これらのロゴは メーカー公式表記 がある機種でのみ言及します。

本サイトの製品 DB での扱い

本サイトの製品 DB(spec_source 出典 URL 付き)では、HDMI 2.1 ゲーミング機能群は以下の方針で記録しています。

  • HDMI 2.1 ポートの有無と本数 はメーカー公式仕様(product page の Connectivity / Ports セクション)から引用
  • ALLM / VRR / QFT / QMS の対応 は、メーカー公式仕様に 明示記載がある機能のみ TRUE 表記とし、推測補完は行いません
  • 入力遅延(Input Lag)の実測値 は機種固有・モード固有で大きく変わるため、編集部独自の実測は行わず、第三者検証メディアの値が必要な場合は外部リンクで紹介します
  • PS5 / Xbox Series X|S 公式対応ロゴ はメーカー公式表記がある機種のみ言及

関連用語

  • [[displayport-hdmi|DisplayPort と HDMI(FRL / TMDS / DSC)]] — HDMI 2.1 の物理層と帯域上限
  • [[refresh-rate|リフレッシュレート]] — HDMI 2.1 VRR が動作する前提
  • [[input-lag|入力遅延(Input Lag)]] — ALLM が自動切替する「低遅延モード」の対象となる指標
  • [[adaptive-sync|Adaptive-Sync / VRR]] / [[gsync|G-SYNC]] / [[freesync|FreeSync]] — VRR 関連規格
  • [[vrr-flicker|VRR フリッカー]] / [[variable-overdrive-overshoot|オーバードライブと逆残像]] — VRR 帯で発生し得る個別現象
  • [[monitor-osd-gaming-features|モニターの OSD ゲーミング機能]] — ALLM が自動切替する低遅延モードに含まれる処理
  • [[dual-mode-resolution-refresh-rate|Dual Mode(解像度・リフレッシュレート切替)]] — HDMI 2.1 帯域内での別軸切替機能
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