用語の概要
別表記 DisplayIDDisplayID 1.3DisplayID 2.0VESA DisplayIDDisplayID Extension Block
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解説
DisplayID は、VESA(Video Electronics Standards Association)が策定した、E-EDID(Enhanced Extended Display Identification Data)の後継 として位置づけられる モニター 識別 データ 標準 です。EDID が 128 バイト 固定 ブロック の継ぎ足し型 で肥大化したのに対し、DisplayID は 「データ ブロック」 の モジュラー 構造(必要な機能だけを 可変 長 ブロック で宣言)を採用しています。
本記事は VESA 公式 と Wikipedia(DisplayID) の一次/二次 情報に基づき構成しています。本サイト編集部による個別 機種別 の DisplayID 内容 ダンプ/検証(ブロック 単位 確認 等)は実施していません — DisplayID の動作は モニター ファームウェア/GPU ドライバ/OS/ケーブル/ハブ/KVM/変換 アダプタ の組み合わせで成立するため、機種ごとの保証 動作 範囲は メーカー 公式 情報を参照してください。
DisplayID の位置づけ — E-EDID との関係
EDID は VESA が 1994 年に策定した モニター が PC に自身の識別 情報・対応 タイミング・色 特性 を伝える 標準で、基本 ブロック 128 バイト 固定 + E-EDID 拡張 ブロック(最大 32 KiB)という構造です。長年の機能 追加(HDMI / DisplayPort / HDR / Adaptive-Sync 等)で 拡張 ブロックの種類が増え、CEA-861 / HDMI CTA / DisplayID Extension など複数 規格 が同居 する複雑な状態になっています。
DisplayID は EDID 構造 と E-EDID v1.4 を置き換える設計 として 2007 年に策定 開始 され、「データ ブロック」の モジュラー 構造(必要な情報 のみを 可変 長 ブロック で宣言)に再整理 されています。各 データ ブロック は 最大 256 バイト(うち ペイロード 部 は最大 251 バイト)の 可変 長で、用途 ごとに独立した形式を持ちます。
ただし、E-EDID と DisplayID は当面 並存 する設計で、現行 モニター の多くは 「E-EDID 1.4 基本 ブロック + DisplayID Extension Block」 の組み合わせで実装される事例 が一般的です(EDID 拡張 ブロック として DisplayID を内包する形)。
バージョン と 公開 時期(VESA 公式 / Wikipedia)
| バージョン | 公開 時期 | 主な更新 |
|---|---|---|
| DisplayID v1.0 | 2007-12 | 初版 公開(VESA) |
| DisplayID v1.1 | 2009-03 | データ ブロック 拡張 |
| DisplayID v1.2 | 2011-08 | 立体 視(3D ステレオ)・タイル 表示 等 追加 |
| DisplayID v1.3 | 2013-06 | 4K・タイル 表示 詳細 化 |
| DisplayID v2.0 | 2017-11(VESA 公式 アナウンス)/ 2017-09(Wikipedia 記載) | 4K 超・HDR・Adaptive-Sync・AR/VR・120Hz 超 を前提に再設計 |
VESA 公式 の DisplayID v2.0 ロールアウト 発表(2017-11 公開)では、v2.0 が対応する次の用途 が明示 されています:
- 4K 以上 の解像度
- HDR(High Dynamic Range)
- AR / VR(拡張 現実 / 仮想 現実 ヘッドマウント・ウェアラブル 表示)
- 120Hz 以上 の リフレッシュレート
- Adaptive-Sync(動的 リフレッシュレート — → Adaptive-Sync)
- ヘッドマウント/ウェアラブル ディスプレイ
なお、本サイトが確認した範囲では v2.1 や v2.1a の VESA 公式 公開 情報 は確認できません — 個別の機能 追加 は CTA-861 / DisplayID Extension Block の改訂 や VESA Adaptive-Sync CTS / DisplayHDR CTS などの別系統 標準 で進行 しています(本サイトでは現時点で v2.0 を最新 メジャー 版 として扱います)。
DisplayID v2.0 の特徴 — 「データ ブロック」モジュラー 構造
DisplayID v2.0 は VESA 公式 アナウンスで 「モジュラー 構造 — 個別 に定義 された自己 完結 型 フォーマットの データ ブロック」 と説明されています。EDID 128 バイト 固定 ブロック が 歴史的 経緯で項目 順序 と バイト 位置 が固定 されているのに対し、DisplayID は 必要な機能 だけを データ ブロック として宣言できます。
代表的な データ ブロック の種類(Wikipedia / VESA DisplayID 仕様 由来):
- Product Identification(メーカー 名・製品 名・シリアル 番号 等)
- Display Parameters(物理 寸法・色域・輝度 等)
- Type I 〜 Type X 詳細 タイミング ブロック(解像度 × リフレッシュレート × タイミング パラメータ)
- Type VII 詳細 タイミング ブロック 改訂 1 — DSC pass-through 対応 ディスクリプタ(Display Stream Compression 経路を含む)
- Range Limits(対応 リフレッシュレート 範囲 — Adaptive-Sync / VRR レンジ の宣言)
- Tile Display Topology(複数 タイル 構成の物理 配置 — 4K の MST 接続 や ベゼル レス 配列 等)
各 ブロック は 最大 256 バイト の可変 長で、必要な機能 だけを 並べる設計です(EDID のような固定 バイト 位置 への 詰め込み制約 が無くなる)。
DisplayID Extension Block — 既存 E-EDID への内包
現行 モニター で 完全 移行(E-EDID 基本 ブロック 廃止 → DisplayID 単独)は進んでいません。代わりに 「E-EDID 1.4 基本 ブロック 128 バイト + 拡張 ブロック として DisplayID Extension Block を含む」 という共存 構成 が普及 しています:
- PC / GPU / OS 側 は 従来 通り EDID 基本 ブロック を読み出して 基本 機能(メーカー 名・ネイティブ 解像度 等)を確保
- 対応 ソフトウェア は DisplayID Extension Block を解析して HDR / Adaptive-Sync / タイル 表示 / DSC など 拡張 機能 を取得
- 非対応 古い OS / GPU でも EDID 基本 ブロック で プラグ アンド プレイ が成立 する後方 互換性
これにより、1 機種 で EDID + DisplayID の両方 を返す実装が現行 主流 で、本サイトでも 個別 機種 が DisplayID 単独 を採用していると断定する記述は行いません(メーカー 公式 仕様 に明記された対応 機能 のみを 記載 します)。
物理 層 — DDC(EDID 経路)の継承
DisplayID も EDID と同じ DDC(Display Data Channel)系統 で読み出 されます。VESA は E-DDC(Enhanced Display Data Channel)v1.2 を策定 し、最大 128 個・各 256 バイト の セグメント(合計 32 KiB まで)を I²C 経由で取得できる設計です。DisplayID Extension Block も E-DDC で取得 されるため、物理 配線 層は EDID 時代 と同じく DDC ピン(VGA / DVI / HDMI / DisplayPort / USB-C DP Alt-Mode いずれの 物理 コネクタ にも確保) を利用 します。
DisplayID と他の VESA 標準 の連携
DisplayID v2.0 が前提とする 周辺 標準:
- VESA Adaptive-Sync — 動的 リフレッシュレート の対応 範囲 を DisplayID Range Limits Block で宣言
- VESA DisplayHDR — HDR 認定 機種 の輝度・色域 メタデータ を 拡張 ブロック で宣言
- DisplayPort 2.1 UHBR モード — UHBR レート と DSC 必要 性 を DisplayID 詳細 タイミング ブロック で宣言
- HDMI 2.1 ALLM / QMS / QFT — HDMI 側 自動 機能 切替 は CEA-861 拡張 と DisplayID 拡張 の併用
- DSC(Display Stream Compression) — DisplayID Type VII 詳細 タイミング 改訂 1 で DSC pass-through を宣言
EDID/DisplayID/DDC/CI の対比
EDID と DisplayID が モニター → PC 方向 の識別 データ 伝達 を担う「名刺」の役割 なのに対し、DDC/CI は PC → モニター 方向 の コマンド 制御(輝度・入力 切替 等)を担う「リモコン」の役割 です。
| 標準 | 役割 | 方向 | 物理 層 |
|---|---|---|---|
| EDID / E-EDID | 識別 データ(固定 ブロック 継ぎ足し型) | モニター → PC | I²C アドレス x50(DDC 線) |
| DisplayID | 識別 データ(モジュラー 可変 長 ブロック) | モニター → PC | I²C アドレス x50(DDC 線・E-DDC 経由 で取得) |
| DDC/CI | コマンド 制御(輝度・入力 切替 等) | PC → モニター(双方向) | I²C アドレス x37(DDC 線) |
EDID / DisplayID = モニター の名刺、DDC/CI = モニター の リモコン という整理が、現行 VESA 標準 ファミリー の関係 図 を理解する 軸 になります。
購入時の判断軸(本サイトの扱い)
DisplayID 周りで購入 判断 に影響するポイント:
- HDR 認定(→ DisplayHDR)— DisplayID Extension Block で HDR メタデータ を正しく返す機種 は OS の HDR 自動 切替 が確実
- Adaptive-Sync / VRR 対応 範囲(→ Adaptive-Sync)— DisplayID Range Limits Block で VRR レンジ を宣言(VRR レンジ/LFC も参照)
- DSC 対応(→ DSC)— DisplayID Type VII 改訂 1 の DSC pass-through ディスクリプタ が機種 側 で正しく実装されているか
- タイル 表示/MST(→ MST / DisplayPort デイジー チェーン)— Tile Display Topology Block で 物理 配列 を宣言する機種 は OS から 1 枚 の論理 ディスプレイ として扱える
- 接続 経路 — KVM スイッチ や 変換 アダプタ が DisplayID Extension Block を透過 しない場合、HDR / VRR / DSC 機能 が PC に届かない事例 がある
本サイトでの DisplayID の扱い方
- 個別 製品ページ / ランキング / 比較記事 では、メーカー 公式 仕様 に明記された 対応 解像度・リフレッシュレート・HDR / VRR / DSC 仕様 のみ 記載 します(DisplayID ダンプ から推定 した値 は採用しません)
- 「DisplayID v2.0 単独 採用」「DisplayID 完全 移行」と特定 機種 について 断定する記述 は行いません — 現行 主流 は E-EDID 基本 ブロック + DisplayID Extension Block の共存 構成 のため
- 本サイト編集部 による DisplayID 内容 ダンプ/検証(ブロック 単位 確認 等)は実施していません
- DisplayID オーバーライド/カスタム DisplayID 運用 は推奨せず、メーカー サポート 範囲 内 の挙動 のみ 記述 します
関連する用語集
- EDID(Extended Display Identification Data — モニター 識別 データ VESA 標準) — DisplayID は EDID 構造 と E-EDID v1.4 の後継。固定 128 バイト 継ぎ足し型 vs モジュラー 可変 長 ブロック の対比。
- DDC/CI(VESA モニター 制御 標準) — I²C x37(コマンド 制御)と x50(識別 データ)の役割 違い の兄弟 規格。DisplayID も x50 経路 で取得。
- MST / DisplayPort デイジー チェーン — DisplayID Tile Display Topology Block で 物理 タイル 配列 を宣言。
- DisplayPort 2.1 UHBR モード — UHBR レート と DSC 必要 性 を DisplayID 詳細 タイミング で宣言。
- DisplayPort と HDMI の選び方 — いずれも DDC ピン を備え DisplayID 拡張 ブロック 取得 が可能。
- HDMI 2.1 ALLM / QMS / QFT — HDMI CEA-861 拡張 と DisplayID 拡張 の併用 で自動 機能 切替 が成立。
- DisplayHDR(VESA HDR 認定) — DisplayID Extension Block で HDR メタデータ を宣言。
- Adaptive-Sync(VESA 標準 / VRR) — DisplayID Range Limits Block で VRR レンジ を宣言。
- DSC(Display Stream Compression) — DisplayID Type VII 改訂 1 の DSC pass-through ディスクリプタ。
- 解像度 — DisplayID 詳細 タイミング ブロック で対応 解像度 を列挙。
- リフレッシュレート — DisplayID Range Limits Block で対応 リフレッシュレート 範囲 を宣言。
参考リンク
選び方・ランキングで活用する
参照元(一次ソース)
本用語の説明は次の一次ソース(規格団体・メーカー公式資料など)を参照しています。
- 出典: VESA 公式 — DisplayID Version 2.0 ロールアウト 発表(2017-11 公開 / 4K 超・HDR・Adaptive-Sync・AR/VR・120Hz 超 対応 / 自己 完結 型 データ ブロック モジュラー 構造)
- 出典: Wikipedia — DisplayID(v1.0 2007-12 / v1.1 2009-03 / v1.2 2011-08 / v1.3 2013-06 / v2.0 2017-09 / 可変 長 データ ブロック 最大 256 バイト・うち ペイロード 最大 251 バイト / Type VII 詳細 タイミング DSC pass-through / E-EDID v1.4 と EDID 構造 を置き換える設計)
- 出典: VESA 公式 — Free Standards(DisplayID は VESA が公開ライセンスで配布する 標準 一覧 に列挙)