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モニター OSD ゲーミング機能(Black Equalizer / Shadow Boost / Black Stabilizer / GamePlus 等)

モニター本体の OSD(On-Screen Display)に組み込まれたゲーミング向け機能群。暗所視認性を上げる暗部強調(Black eQualizer / Shadow Boost / Black Stabilizer / Night Vision / Black Equalizer 2.0)と、オーバーレイ補助(クロスヘア / タイマー / FPS カウンター / Display Alignment)の 2 系統に大きく分かれます。

GLOSSARY

用語の概要

別表記 OSDOn-Screen DisplayBlack eQualizerBlack EqualizerBlack StabilizerShadow BoostAI Shadow BoostNight VisionDark BoostLight TunerColor VibranceGamePlusCrosshair OverlayAim StabilizerDisplay AlignmentFPS CounterOSD Timer暗所視認性ダークブーストナイトビジョンクロスヘアクロスヘアオーバーレイ暗部強調黒つぶれ補正

関連用語
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出典
7
最終更新
DEFINITION

解説

モニター OSD ゲーミング機能は、モニター本体の OSD(On-Screen Display) に組み込まれた、ゲーム用途の表示補助機能群を指します。グラフィックドライバや OS の設定ではなく ディスプレイ側で完結するため、対応ゲームを選ばず、入力遅延の追加もほぼゼロで適用できる点が特徴です。

本サイトの製品DB に登録された IPS / VA / WOLED / QD-OLED などのゲーミングモニターには、メーカーごとに異なる名称で同種の機能が搭載されています。スペック表の数値(リフレッシュレート・応答速度・HDR 認証)には現れない購入判断軸として、機能の 系統と命名の対応関係 を整理しておくと、機種比較がしやすくなります(→ [[refresh-rate|リフレッシュレート]] / [[response-time|応答速度(GtG / MPRT)]] / [[input-lag|入力遅延(input lag)]])。

2 つの系統

OSD ゲーミング機能は、目的の違いで 暗所視認性の補正系オーバーレイ補助系 の 2 つに大別できます。

系統目的代表的な機能名
暗所視認性の補正系ガンマカーブの暗部(黒〜暗いグレー)だけを持ち上げ、暗所に潜む敵を見やすくするBlack eQualizer(ZOWIE BenQ)/ Black Stabilizer(LG)/ Shadow Boost / AI Shadow Boost(ASUS)/ Black Equalizer 2.0(GIGABYTE / AORUS)/ Night Vision(MSI)/ Dark Boost ほか
オーバーレイ補助系画面に 静的なクロスヘア・タイマー・FPS カウンター・整列ガイド を重ねて、ゲームプレイや配信を補助するGamePlus(ASUS)/ AI Crosshair(ASUS)/ クロスヘアオーバーレイ / Display Alignment ほか

両者はまったく別の機能ですが、メーカーによっては OSD メニュー上で同じ「Game」タブにまとめられているため、購入前のスペック確認ではどちらの系統かを意識して読むのが安全です。

暗所視認性の補正系:ガンマカーブの暗部だけを持ち上げる

ZOWIE BenQ の公式解説によると、Black eQualizer は 黒〜暗いグレーの階調(ガンマ)のみを持ち上げる カラーエンジン技術で、「通常の色」は変えずに暗部の見え方だけを変えます(ZOWIE BenQ 公式)。20 段階の調整スライダーで、CS:GO / Rainbow Six / PUBG / Apex Legends などのマップに存在する暗いコーナーやシャドウ領域に潜む敵を視認しやすくする狙いです。

LG の Black Stabilizer は LG の特許機能で、画面の暗いエリアを検出して 局所的に輝度を上げ、コントラスト比を補正することで暗所の視認性を改善します(LG USA Support 公式)。LG が特許を保持しているため、他社は同じ「Black Stabilizer」という名称を使えず、機能としては類似でも名称が分かれているのが各社の実情です(ProSettings.net 第三者解説)。

GIGABYTE / AORUS の Black Equalizer 2.0 は、画面を 1,296 個のサブエリアに分割し、各サブエリアごとに暗部補正を個別適用する設計で、明るい領域を白飛びさせずに暗い領域だけを持ち上げます(GIGABYTE 公式 (AORUS CV27Q Launch))。従来の全画面一律ガンマ補正に対する違いとして、グローバル → ローカル補正へ進化した世代に位置づけられます。

ASUS の Shadow Boost は「明るい領域を過度に露出させずに暗い領域を明瞭化する」機能で、ROG 系の上位機種では AI Shadow Boost として AI によるシーン適応版が用意されており、暗い場面を自動検出して補正します(ASUS 公式 (ROG A.I. Assistant))。

メーカー別の名称対応

メーカー暗部強調機能関連オプション
ZOWIE BenQBlack eQualizer(20 段階)Light Tuner(中間階調補正) / Color Vibrance
LGBlack Stabilizer(LG 特許)Game Adjustment 配下
ASUSShadow Boost / AI Shadow BoostGameVisual シーンモード
GIGABYTE / AORUSBlack Equalizer 2.0(1,296 サブエリア)Aim Stabilizer Sync ほか
MSINight VisionOptix Scope ほか
他社Dark Boost / Black Boost / Black Level ほか

「Black Equalizer」は 業界共通の総称的な呼び方 として第三者メディアでも使われていますが、各社の固有実装はガンマカーブの形・調整段階・ローカル補正の有無で挙動が異なるため、同じ「Black Equalizer」表記でも機種間で見え方が一致するわけではない点に注意が必要です(ProSettings.net 第三者解説)。

暗部強調のトレードオフ

ZOWIE BenQ の公式解説では、Black eQualizer を強くかけると 暗所視認性は上がる代わりに画質は低下し、強い設定では劣化が目に見えると明示されています(ZOWIE BenQ 公式)。一般に以下のトレードオフが伴います。

  • 暗部のディテール(影の中の階調差)が 均一化 され、映像表現としての黒の沈み・コントラストの深さは損なわれる
  • HDR コンテンツの 黒レベル管理と競合する場合があり、HDR モード時は機種によって自動的にバイパスされる
  • 競技 FPS では有利でも、映画・写真鑑賞・カラーマネジメント用途では OFF が前提

OSD 上で値が上げ下げできるため、「FPS は強め/映像視聴は OFF」のように シーンプリセットで切り替える運用が現実的です。

オーバーレイ補助系:GamePlus・クロスヘア・タイマー

ASUS の GamePlus は、ASUS 独自のホットキーでオンスクリーンの クロスヘア / タイマー / FPS カウンター / Display Alignment を呼び出せる機能で、プロゲーマーの意見を反映して共同開発されたとされています(ASUS 公式 (What is ASUS GamePlus?))。

補助機能用途
クロスヘアオーバーレイ画面中央に静的な照準を表示。ゲーム内でクロスヘアがない or 視認しづらい場合の補助。AI Crosshair はゲーム背景の輝度に応じてクロスヘア色を自動切替(ASUS 公式 (ROG A.I. Assistant)
OSD タイマーMOBA / RTS の経過時間管理、配信のセグメント計測
FPS カウンターOSD 側で実際の表示フレームレートを表示。GPU 側のオーバーレイ(NVIDIA / AMD)と独立して動作
Display Alignment画面端にガイドラインを表示。マルチモニター環境でベゼル位置を揃える際の補助

OS 側のオーバーレイ(Steam / GPU ドライバ / OBS)と違い、モニター側で完結するため、フルスクリーン排他モードのゲームや権限制限のある環境でも動作する点が特徴です。一方で、競技シーンでは クロスヘアオーバーレイの使用が大会規約で禁止されている場合がある(特に CS / Valorant 系の公式大会)ため、競技参加者は所属リーグの規約確認が必須です。

HDR モードとの相互作用

[[displayhdr|DisplayHDR]] / [[hdr|HDR]] モード時には、メーカー側の実装によって暗部強調機能の挙動が変わる場合があります。

  • HDR モードで 自動的に OFF に固定される機種
  • HDR モードでも 手動 ON 可だが、HDR トーンマッピングと干渉する機種
  • HDR モードでは 暗部強調の係数が再計算される機種

メーカー公式マニュアルで挙動が明記されている機種は多くないため、用途が「HDR シネマ視聴」優先か「SDR の競技 FPS」優先かでモニター選びの優先軸が変わる点を購入前に意識しておくと判断しやすくなります。

入力遅延への影響

OSD 側の処理は概ね モニター内部の Scaler / 画像処理パイプライン の中で実行されるため、機能を ON にしても 入力遅延([[input-lag|input lag]])が著しく増えることは少ないのが一般的です。ただし、機能によっては内部処理パスが変わり 1〜2 フレーム相当の追加遅延が発生する実装もあり、競技 FPS 用途では機能 ON / OFF 双方で第三者実測(RTINGS / TFTCentral)の input lag 値を確認するのが安全です。

用途別の選び方の目安

用途重視したい OSD ゲーミング機能
競技 FPS(暗いマップが多い:CS / Valorant / Apex / Rainbow Six)暗部強調系(Black eQualizer / Black Stabilizer / Shadow Boost / Night Vision)の 段階調整の細かさ。 段階数(BenQ は 20 段階)/ローカル補正の有無(AORUS Black Equalizer 2.0 / AI Shadow Boost)/HDR 時の挙動
MOBA / RTSOSD タイマーFPS カウンター(GamePlus 等)。 経過時間管理と GPU オーバーレイから独立した FPS 表示
マルチモニター運用Display Alignment ガイド。 ベゼル位置の物理整列を視覚的にサポート
映画・写真鑑賞・カラーマネジメント暗部強調は基本 OFF。 ガンマカーブを意図的に歪める処理は色再現の足を引っ張る
配信・コーチング用途クロスヘアオーバーレイ(OBS で抜けない / 抜ける)の挙動を事前確認(モニター OSD 側のクロスヘアは録画ソースには通常映らない)

本サイトの記載基準

  • AI が OSD 機能の機種別段階数 / 効きの強さ / 体感差を生成することはありません。 機能の有無は メーカー公式仕様 / 公式マニュアル / 公式 OSD 解説ページ に明記された範囲のみ製品ページに記録します
  • 編集部独自の OSD 機能の主観評価(「強めにかけると効く」「効きが浅い」等)は行いません。 ガンマカーブの実測には専用機材(カラリメータ+パターンジェネレータ)が必要で、本サイトの守備範囲外です
  • 最強の暗部強調」「業界 No.1 のクロスヘアオーバーレイ」等の 最上級表現は使用しません。 効きの強さは個人の感受性・プレイするゲーム・部屋の明るさで大きく変わるため
  • 競技 FPS 規約での クロスヘアオーバーレイ / 暗部強調の使用可否は、本サイトでは規約解釈を行わず、所属リーグ・大会主催者の最新規約に従う旨のみ言及します
  • 本機能はディスプレイ側で完結するため、メーカー公式仕様で 機能名が明示されている場合のみ「対応」として記録します。 推測や類似機能の置き換え表記は行いません

関連用語

  • [[input-lag|入力遅延(input lag)]] — OSD 機能 ON 時の追加遅延の確認軸
  • [[hdr|HDR]] / [[displayhdr|DisplayHDR]] — HDR モード時の暗部強調機能との相互作用
  • [[abl-asbl-tpc|ABL / ASBL / TPC(OLED 自動輝度制御)]] — OLED の輝度制御と暗部強調の併用時の挙動
  • [[backlight-strobing-bfi|バックライト ストロビング / BFI]] — 動画ぼけ低減側の機能(こちらも OSD で ON/OFF)
  • [[refresh-rate|リフレッシュレート]] / [[response-time|応答速度(GtG / MPRT)]] — 競技 FPS の他の主要軸

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参照元(一次ソース)