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HDCP 2.3 / HDCP 2.2(High-bandwidth Digital Content Protection)

デジタル映像伝送経路で 4K / HDR の保護コンテンツを暗号化するリンク層著作権保護規格。Intel が開発し DCP LLC が運用しています。Netflix / Disney+ / Apple TV+ などの 4K HDR 配信を視聴するには、ソース・ケーブル・モニターのすべてが HDCP 2.2 以降に対応している必要があり、いずれか 1 ヶ所が非対応だと自動的に FHD へダウングレードされるか、黒画面でエラーが表示されます。

GLOSSARY

用語の概要

別表記 HDCPHDCP 1.4HDCP 2.2HDCP 2.3High-bandwidth Digital Content ProtectionハンドシェイクHandshakeDCP LLCDigital Content Protectionコピープロテクトコンテンツ保護Content ProtectionHDCP authenticationHDCP 認証HDCP 非対応HDCP 対応

関連用語
12
出典
7
最終更新
DEFINITION

解説

HDCP(High-bandwidth Digital Content Protection、高帯域幅デジタルコンテンツ保護) は、デジタル映像出力経路(HDMI / DisplayPort / USB-C DP Alt Mode / DVI / MHL 等)を暗号化して 未許諾の複製を防ぐリンク層著作権保護規格 です。Intel が開発し、子会社の Digital Content Protection LLC(DCP LLC) が仕様策定とライセンス供与を行います(DCP LLC / Wikipedia)。

PC モニターを購入する側にとっては、Netflix / Disney+ / Apple TV+ / Amazon Prime Video / Hulu などの主要動画配信サービスで 4K HDR コンテンツを再生する条件 として現れます。経路上どれか 1 ヶ所でも HDCP 2.2 以降に対応していないと、FHD への自動ダウングレード黒画面(HDCP error) になります(BenQ / Cable Matters)。

バージョン履歴と互換性

世代公開時期主な暗号最大解像度の想定主な用途
HDCP 1.0 / 1.x2000〜2009LFSR ベースの独自暗号フル HD(1080p)以下旧 DVI / 初期 HDMI
HDCP 2.0 / 2.12009〜2011RSA + AES-128 系1080p / 2K中継機器(受信〜変換)
HDCP 2.22013RSA-3072 + AES-CTR-1284K UHD 対応4K Blu-ray / 4K 配信標準
HDCP 2.3HDMI 向け 2018 / DisplayPort 向け 2019HDCP 2.2 同等 + 鍵管理強化8K@60Hz まで想定最新の 4K / 8K HDR 配信

公開年は DCP LLC / Synopsys / Wikipedia の整理値です。各バージョンの具体的な技術差分は DCP LLC 公式の仕様書 を参照してください。

後方互換性のルール

  • HDCP 2.3 受信機(モニター)は HDCP 2.2 / 1.x 信号を受け取れる(Synopsys / Cable Matters)。
  • 一方で HDCP 2.2 のモニターに HDCP 2.3 で配信される最新コンテンツ を流すと、サービス側のポリシーによっては HDCP 2.3 限定の高ビットレート版 が表示されず、低解像度へ落ちる場合があります(Cable Matters / Soundboxlab)。
  • HDCP 1.x → 2.2 / 2.3 のアップグレードはハードウェア依存 で、ファームウェアでは対応できません(NextTools / Cable Matters)。

本サイトの製品ページでは、メーカー公式仕様欄に「HDCP 2.3」「HDCP 2.2」と明記されている場合のみその値を転記します。明記がない場合は仕様欄を空欄にし、AI による推測(DisplayPort 1.4 対応だから HDCP 2.3 のはず など)は行いません(HANDOVER 絶対則)。

1.x と 2.x の決定的な違い

HDCP 1.x(DVI / 初期 HDMI 時代)と HDCP 2.x(HDMI 1.4 後期 / HDMI 2.0 以降 / DisplayPort 1.3 以降)は 暗号方式・認証フロー・想定解像度 がすべて異なります(DCP LLC / Synopsys)。

観点HDCP 1.xHDCP 2.2 / 2.3
公開鍵暗号独自(線形シフトレジスタ)RSA-3072 / RSA-2048
共通鍵暗号独自ストリーム暗号AES-CTR-128
メッセージ認証なし(独自照合)HMAC-SHA-256
認証回数起動時 1 回継続的に再認証
Locality Checkなしあり(伝送遅延で「同じ部屋にあるか」を確認)
4K UHD 用途規格外想定内

HDCP 2.x の認証は数十ミリ秒ごとに行われるため、HDMI スイッチャー・スプリッター・キャプチャ機器 がチェーン内にあるとハンドシェイクが切れて「HDCP unauthorized」エラーが出ることがあります(NextTools / awolvision)。

4K HDR 配信を再生するのに必要な要件

主要配信サービスの公式 FAQ・サポート文書(BenQ / Cable Matters 整理)を集約すると、4K HDR ストリーミング再生 には経路全体に以下が要求されます。

  1. 再生ソース: PC ブラウザ / Apple TV 4K / Fire TV Stick 4K / Chromecast Ultra / Roku Ultra / ゲーム機 等が HDCP 2.2 以上を出力できること。Web ブラウザでは Microsoft Edge(PlayReady SL3000 ハードウェア DRM)または Safari が要求される場合が多い(Netflix サポート文書)。
  2. GPU: HDCP 2.2 対応世代以降。Intel iGPU は第 7 世代 Core 以降、NVIDIA は GeForce 10 シリーズ以降、AMD は Polaris 系以降 が代表的な目安(NVIDIA / Intel コミュニティ)。
  3. ケーブル: HDMI なら Premium High Speed HDMI(HDMI 2.0 認証) または Ultra High Speed HDMI(HDMI 2.1 認証)、DisplayPort なら DP 1.3 以降(Cable Matters / awolvision)。
  4. モニター(受信機): HDCP 2.2 / 2.3 対応 がメーカー公式仕様欄に明記されていること。HDMI 入力 1 つだけ対応で他は非対応というケースもあるため、入力ポート単位で確認。
  5. AV レシーバ・スイッチャー・分配器: 経路上の中継機器 すべて が HDCP 2.2 / 2.3 対応であること。1 ヶ所でも非対応だとチェーン全体が認証に失敗します(hometheaterology / Cable Matters)。

サービス側のポリシーは変更されうるため、本サイトでは具体的なサービス名と「ハードウェア要件」を結び付ける記述は 記事公開日時点で公式 FAQ に明記されている内容のみ を引用し、推測は行いません。

モニター購入時の確認ポイント

メーカー公式の Spec 表で 「HDCP 2.2 対応」または「HDCP 2.3 対応」 と書かれているかを最初に確認します。表記がない場合:

  • DisplayPort 1.2 / HDMI 2.0 世代 のモニターは HDCP 2.2 までは対応している場合が多い が、HDCP 2.3 認証は機種次第(Synopsys / Wikipedia)。
  • DisplayPort 2.1 / HDMI 2.1 / HDMI 2.2 世代 のモニターは HDCP 2.3 対応が一般的 だが、必ずメーカー仕様で確認(DCP LLC / Synopsys)。
  • HDMI 入力ごと、DisplayPort 入力ごとに対応世代が異なる場合がある。特に「HDMI 1 のみ HDCP 2.3、HDMI 2 は HDCP 1.4 まで」のような構成は安価帯モニターで散見されます。
  • USB-C DisplayPort Alt Mode 入力([[displayport-alt-mode-usb-c|DP Alt Mode]])でも HDCP 2.x は要求され、ケーブルの認証ロット差で症状が出ることがあります(Plugable サポート / NextTools)。

「HDCP エラー」「黒画面」のトラブルシューティング

主要なメーカー・第三者文書(NVIDIA / NextTools / awolvision / Cable Matters)の集計です。

  1. 電源シーケンスのやり直し: モニター・ソース機器・中継機器すべてを電源 OFF → ケーブルを抜く → モニター先に ON → ソースを ON。
  2. ケーブルを Premium High Speed HDMI / DP 1.4 認証品に交換。安価ケーブルは HDCP ハンドシェイクで失敗しやすい(Cable Matters)。
  3. 中継機器(スプリッター・スイッチャー・キャプチャ)を外して直結で症状が消えるなら、その機器が原因(NextTools / hometheaterology)。
  4. GPU ドライバの更新: NVIDIA / Intel / AMD 公式サイトから最新版を入れ直す(NextTools / Intel コミュニティ)。
  5. NVIDIA Control Panel「ディスプレイ」→「HDCP ステータスの表示」 から、各出力の HDCP 対応状況を確認可能(NVIDIA 公式)。
  6. デイジーチェーン([[mst-displayport-daisy-chain|MST]])構成では、チェーン上のすべてのモニターが HDCP 2.x 対応 である必要がある(Plugable サポート)。
  7. KVM スイッチ・[[kvm-switch|HDMI/DP KVM]] 経由で接続している場合、KVM 自体の HDCP 対応世代 を確認(Cable Matters)。

本サイトでは「HDCP 2.3 対応モニターなら必ず Netflix 4K が映る」のような 断定的な動作保証は記載しません。配信サービスごとに別途 PlayReady / Widevine など DRM ソフトウェア層の要件 があり、ブラウザ・OS・GPU の組み合わせで挙動が変わるためです(Microsoft Q&A / Intel コミュニティ)。

eARC・サウンドバー・AV アンプとの関係

HDCP は 映像経路の認証 が主役ですが、HDMI [[earc|eARC]] / HDMI ARC 経由の音声戻し信号も HDCP コンプライアンスの対象です(hometheaterology)。AV アンプを 4K HDR ソースとモニターの間に挟む場合、AV アンプの HDMI 入力・出力それぞれの HDCP 対応世代 を仕様欄で確認してください。

仕様欄でこう書かれていたら

本 DB の製品ページ・比較記事で次のような表記が登場します(各メーカー公式仕様の表記そのまま)。

  • HDCP 2.3:最新世代対応。4K / 8K HDR 配信の現行要件を満たす
  • HDCP 2.2:4K UHD コンテンツの一般的な再生要件を満たす
  • HDCP 1.4:FHD 配信は再生可能。4K 配信は非対応の場合あり
  • HDCP 対応:世代不明の記載。可能ならメーカーへ確認

本サイトでの取り扱い基準

  • HDCP 対応世代はメーカー公式仕様の表記そのまま を製品ページに転記します。公式仕様欄に世代が書かれていない場合は 「HDCP 対応(世代未公表)」 と記述し、推測しません。
  • 「全配信サービスの 4K 再生を保証」「HDCP 2.3 でストリーミング絶対安心」のような最上級表現は使いません(景表法 / 優良誤認回避)。配信サービス側の DRM / ブラウザ要件は別軸で別途確認が必要です。
  • 編集部独自の HDCP ハンドシェイク失敗再現テストは行いません(HANDOVER 絶対則:虚偽の実機主張禁止)。NVIDIA 公式 / DCP LLC 公式 / Cable Matters / awolvision の公開手順のみ引用します。
  • トラブルシューティング手順はベンダー公式 / 第三者保守ドキュメントを引用 し、ドライババージョン依存の UI 差は明示します。

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