用語の概要
別表記 DLSSDLSS 4DLSS 3DLSS 2Deep Learning Super SamplingDLAARay ReconstructionFrame GenerationMulti Frame GenerationMFGFSRFSR 4FSR 3FidelityFX Super ResolutionFidelityFXAnti-Lag 2XeSSXeSS 2XeSS-FGXeLLXe Super SamplingXe Low Latencyアップスケーリングフレーム生成フレームジェネレーションDLSS マルチフレーム生成
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解説
アップスケーリング とは、ゲームを実際にレンダリングする内部解像度を 画面解像度より低く 設定したうえで、AI または時間方向の情報を使って 画面解像度に再構成 する技術の総称です。フレーム生成(Frame Generation) は、レンダリング済みのフレームの間に AI が予測した中間フレームを挿入 することで、表示上のフレームレートを引き上げる別系統の技術です。両者はしばしば併用されますが、原理も対応 GPU 世代も異なります。
本サイトの製品ページ・比較記事・ランキングでは、GPU が どの規格・どのバージョンに対応しているか をメーカー公式仕様の表記そのまま転記しています(例:「DLSS 4 マルチフレーム生成 対応」「FSR 3 まで対応」)。AI による換算(「DLSS 4 で何 fps 上がる」等の数値)は行いません — 倍率・fps 値はタイトル・設定・解像度で大きく変動するためです。
三大規格の対応 GPU マトリクス
| 規格 | 開発元 | 上位機能(フレーム生成) | 必要 GPU |
|---|---|---|---|
| NVIDIA DLSS 4 | NVIDIA | Multi Frame Generation(1 レンダリングに対し最大 3 枚生成) | GeForce RTX 50 シリーズ のみ |
| NVIDIA DLSS 3 | NVIDIA | Frame Generation(1 レンダリングに対し 1 枚生成) | GeForce RTX 40 / 50 |
| NVIDIA DLSS 2 / Super Resolution / DLAA / Ray Reconstruction | NVIDIA | アップスケーリングのみ | GeForce RTX 20 / 30 / 40 / 50 |
| AMD FSR 4 Upscaling(ML) | AMD | — | RDNA 4 = Radeon RX 9000 シリーズ |
| AMD FSR Frame Generation(ML) | AMD | Frame Generation | RDNA 4(RX 9000)公式・ML 加速版 |
| AMD FSR 3 / 3.1(アナリティカル) | AMD | Frame Generation(FSR 3 以降) | RDNA 3.5 以前を含む幅広いハードウェア |
| Intel XeSS 2 = XeSS-SR + XeSS-FG + XeLL | Intel | XeSS Frame Generation(XeSS-FG) + Xe Low Latency(XeLL) | Arc 推奨。SDK 2.1 で XeSS-FG は AMD/NVIDIA でも動作可 |
| Intel XeSS 1.x(XMX 版 / DP4a 版) | Intel | アップスケーリングのみ | Arc は XMX 版、他社 GPU は DP4a 版 |
出典:NVIDIA — DLSS 4 公式 / AMD — FidelityFX Super Resolution 公式 / AMD GPUOpen — FSR Upscaling / Intel — XeSS 2 ホワイトペーパー(各社 2026 年 6 月時点 公式ページ)。本サイトでは 公式仕様が「対応」と明記する世代のみ を「対応」として扱い、コミュニティ MOD / 非公式パッチでの動作(例:FSR 4 を RDNA 3 で動かす MOD など)は仕様欄に反映しません。
DLSS(Deep Learning Super Sampling)
DLSS は NVIDIA が提供する、RTX シリーズ GPU の Tensor コア を用いた AI 描画技術スイートの総称です。DLSS 4 では次の 5 つの機能が公式に整理されています(NVIDIA — DLSS 4 公式)。
| 機能 | 役割 |
|---|---|
| Super Resolution | 低い内部解像度からの AI アップスケーリング |
| DLAA(Deep Learning Anti-Aliasing) | アップスケーリングを行わず 同一解像度で AI アンチエイリアス |
| Ray Reconstruction | レイトレーシング描画時の ノイズ除去(デノイズ)に AI を用いる |
| Frame Generation | レンダリング済みフレームの間に AI で 1 枚生成して挿入 |
| Multi Frame Generation(DLSS 4 新規) | 1 枚のレンダリングフレームに対し 最大 3 枚を AI 生成 |
DLSS 4 と DLSS 3 の決定的な違い
本サイトの製品ページ・比較記事で 「DLSS 4 マルチフレーム生成 対応 vs DLSS 3 まで」 という表記が出る場合、対応 GPU 世代の差を意味します。
- Multi Frame Generation = RTX 50 シリーズ専用:NVIDIA 公式マトリクスで RTX 40 / RTX 30 / RTX 20 は ✗
- 通常の Frame Generation = RTX 40 + RTX 50:RTX 30 / RTX 20 では公式非対応
- Super Resolution / DLAA / Ray Reconstruction = RTX 20 以降の全世代:RTX 20 でも有効
「DLSS 4」と「DLSS 4 Multi Frame Generation」は別物 です。RTX 40 ユーザーが DLSS 4 アップデートでメリットを受けられるのは Super Resolution / Ray Reconstruction のモデル改良 / Frame Generation のモデル改良までで、Multi Frame Generation そのものは RTX 50 を新規購入しないと使えません。本サイトの製品ページでは GPU 世代の表記を厳密に区別します。
AMD FSR(FidelityFX Super Resolution)
FSR は AMD が提供するアップスケーリングおよびフレーム生成技術スイートです。FSR の特徴は、世代によって「ML 加速版」と「アナリティカル(解析的)版」が並存 している点です(AMD GPUOpen — FSR Upscaling)。
| バージョン | 方式 | 公式対応 GPU |
|---|---|---|
| FSR 1 | 単純な空間アップスケーリング | クロスベンダー(NVIDIA / Intel でも動作) |
| FSR 2 / 2.x | 時間ベース(テンポラル)アップスケーリング | クロスベンダー |
| FSR 3 / 3.1 / 3.1.5 | テンポラル + Frame Generation 導入 | クロスベンダー(広範) |
| FSR 4 Upscaling | ML(機械学習)ベース | RDNA 4 = Radeon RX 9000 シリーズ のみ公式対応 |
| FSR Frame Generation(ML 版) | ML ベース | RDNA 4 公式 |
AMD GPUOpen の公式記述では、FSR 4 は 「dedicated ML acceleration in AMD RDNA 4 architecture graphics cards」 を活用するとされ、RDNA 3 以前向けには FSR 3.1 のアナリティカルフォールバック が提供されます。本サイトの製品ページで Radeon GPU を扱う際は、RX 9000 系のみ「FSR 4 Upscaling 対応」 と表記し、RX 7000 / 6000 系では「FSR 3 まで」と表記します。
FSR の関連スイート
AMD は FSR と並んで以下の技術もまとめて提供しています(GPUOpen 公式)。
- AMD Radeon Anti-Lag 2 — 入力遅延を低減(NVIDIA Reflex / Intel XeLL に相当)
- AMD FSR Ray Regeneration — レイトレーシング用 ML デノイザ
- AMD FSR Radiance Caching — パストレーシングのグローバルイルミネーション加速
Intel XeSS(Xe Super Sampling)
XeSS は Intel が Arc GPU 用に開発したアップスケーリング技術ですが、XeSS 2 で Frame Generation(XeSS-FG)と低遅延機構(XeLL)を追加 し、3 機能セットの「DLSS / FSR 相当のフルスタック」になりました(Intel — XeSS 2 ホワイトペーパー)。
| 機能 | 役割 |
|---|---|
| XeSS Super Resolution(XeSS-SR) | AI アップスケーリング(Arc 実機では XMX 版、他社 GPU では DP4a 版) |
| XeSS Frame Generation(XeSS-FG) | レンダリング済みフレームの間に AI 生成フレームを挿入 |
| Xe Low Latency(XeLL) | 入力遅延を低減(NVIDIA Reflex / AMD Anti-Lag 2 相当) |
XeSS のクロスベンダー対応
Intel は XeSS SDK 2.1 で XeSS-FG を AMD / NVIDIA GPU でも動作可能 にしました(Intel 公式ガイダンス)。一方、XeLL の単独利用は Arc 専用 で、AMD / NVIDIA 機では XeSS-FG と組み合わせる形でのみ使えます。
「Intel の技術 = Arc 専用」ではない 点が本サイトの GPU 解説で重要です。AMD Radeon / NVIDIA GeForce のユーザーであっても、対応タイトルなら XeSS-SR / XeSS-FG を選べる場面があります(タイトルの実装に依存)。本サイトでは個別タイトルの XeSS 対応状況は タイトル側の patch / 公式仕様で時期変動するため、製品ページ・ランキング での断定はしません。
ベンチマーク値・倍率を本サイトが断定しない理由
アップスケーリング / フレーム生成の「効果」は次の 5 つの軸で大きく変動します。
- タイトル(対応有無 / 実装の世代 / プリセット品質)
- 解像度(4K vs WQHD vs フルHD で内部解像度比が異なる)
- 品質プリセット(DLSS Quality / Balanced / Performance / Ultra Performance)
- GPU クラス(同じ DLSS 4 でも [[gpu-class|GPU クラス]] で内部処理時間が異なる)
- CPU ボトルネック(フレーム生成はベース fps が高いほど効きやすい)
このため、「DLSS 4 で +200% fps」「FSR 4 で 4K 120 fps 保証」のような断定的な数値は本サイトでは記載しません。各社公式のベンチマーク資料を参照する場合も、「公式測定の条件」を明記した上で引用 し、編集部独自の実機ベンチ値は掲載しません(HANDOVER 絶対則:虚偽の実機主張禁止 / 景表法 優良誤認回避)。
アップスケーリング × [[refresh-rate|リフレッシュレート]] × [[input-lag|入力遅延]] の関係
アップスケーリング / フレーム生成は モニター側の表示性能と組み合わせて初めて意味を持つ 技術です。
- 高リフレッシュレートモニター(240Hz / 360Hz)と組む価値:フレーム生成で 60 fps → 120 fps / 240 fps と表示 fps を増やしても、モニター側が 60Hz なら表示できません。240Hz 以上のモニター と組むことで初めて生成フレームが画面に出ます
- 入力遅延は基本的に「ベース fps」で決まる:フレーム生成は AI が予測した中間フレームを描画して表示するだけで、入力に反映される実フレームの間隔は変わりません。このため、フレーム生成 ON の状態の体感入力遅延は「ベース fps 基準」になります(NVIDIA Reflex / AMD Anti-Lag 2 / Intel XeLL はこの遅延を別途圧縮するための技術です)
- 競技 FPS では推奨されないケースも:CS2 / Valorant など、生成フレームによる入力遅延の不利益が許容できない タイトルでは、各社推奨設定でもフレーム生成は OFF が基本です
本サイトでの取り扱い基準
- 対応世代はメーカー公式仕様のとおり厳格に表記 します。Multi Frame Generation = RTX 50 限定、FSR 4 = RX 9000 限定、XeSS-FG は SDK 2.1 以降クロスベンダー対応、XeLL 単独は Arc 専用、等を 混同しません
- 倍率・fps 値は記載しません。タイトル / 解像度 / 品質プリセット / GPU クラス / CPU ボトルネックの 5 軸で大きく変動するためです
- コミュニティ MOD で動かす方法は仕様欄に反映しません(例:FSR 4 を RDNA 3 で動かす MOD、DLSS 4 を RTX 30 で動かす Hack 等)。公式サポート外のため安定性・将来性が保証されません
- タイトルごとの対応状況は patch で時期変動 するため、製品ページや GPU ページでは「対応規格」のみを記載し、タイトル名の列挙はしません(最新の対応リストは NVIDIA / AMD / Intel の公式タイトルリスト、または各タイトルの公式 patch notes をご確認ください)
- 「DLSS が最強」「FSR が劣っている」のような断定はしません。3 規格はそれぞれ得意領域・対応 GPU が異なり、最適な選択はユーザーの GPU 世代・主要プレイタイトルで変わります(景表法 / 優良誤認回避)
選び方・ランキングで活用する
ランキング
参照元(一次ソース)
本用語の説明は次の一次ソース(規格団体・メーカー公式資料など)を参照しています。
- 出典: NVIDIA — DLSS 4 公式(Super Resolution / DLAA / Ray Reconstruction / Frame Generation / Multi Frame Generation の構成と対応 GPU マトリクス)
- 出典: NVIDIA GeForce RTX 50 シリーズ(DLSS 4 / Multi Frame Generation 対応世代)
- 出典: AMD — FidelityFX Super Resolution 公式
- 出典: AMD GPUOpen — FSR Upscaling(FSR 4 = RDNA 4 / RX 9000 シリーズ要件、FSR 3.1 アナリティカルフォールバック)
- 出典: AMD GPUOpen — FSR Frame Generation
- 出典: Intel — XeSS 2 公式ホワイトペーパー(XeSS-SR / XeSS-FG / XeLL の構成)
- 出典: Intel — Arc グラフィックス ゲーミングテクノロジー(XeSS / XeLL の Arc 対応範囲)