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輝度(nits / cd/m²)

ディスプレイの明るさを表す物理量で、単位は SI の cd/m²(カンデラ毎平方メートル)。ディスプレイ業界では同じ値を nit(ニット)と呼ぶ慣用が広く使われ、1 nit = 1 cd/m² です。SDR モニターは typical 300〜400 cd/m² 程度、HDR ピーク輝度はグレードや方式で 400〜1400 cd/m² 以上と幅があります。OLED では表示面積(APL)に応じて Auto Brightness Limiter で減衰する仕組みがあり、ピーク値と全画面値が大きく異なります。

GLOSSARY

用語の概要

別表記 輝度nitsnitcd/m²cd/m2candela per square metrecandela per square meterピーク輝度Peak BrightnessPeak LuminanceSustained Brightness持続輝度SDR 輝度HDR 輝度全画面輝度Full-screen brightnessAPLABLAuto Brightness Limiter

関連用語
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出典
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最終更新
DEFINITION

解説

輝度(luminance) とは、ディスプレイから観察者に向かって放射される光の明るさを表す物理量で、本サイトの製品仕様欄では一貫して cd/m²(カンデラ毎平方メートル) または nit(ニット) の単位で表記されます。

1 nit = 1 cd/m² で、両者は同じ値の 同義語 です(Wikipedia / BIPM)。cd/m² は SI に準拠した正式表記で、nit は同じ値の慣用的な短縮名として 1950 年代からディスプレイ業界で使われています。BIPM の SI 体系では candela(cd)は基本単位 の 1 つで、これを単位面積(m²)で割った量が 輝度 です。

本サイトでは、メーカー公式仕様の表記をそのまま転記する方針のため、同じ機種でも仕様欄により 「400 nits」「400 cd/m²」「400 nit」 と異なる表記で出てきます。これらはすべて同じ値で、置き換え可能です。

SDR と HDR で読む値が違う

モニターの仕様欄には複数の輝度値が混在することがあり、何の値を見ているかで意味が大きく異なります。

表記何の値か典型値
Typical / 標準輝度工場出荷時の標準キャリブレーション状態での全画面持続輝度(SDR 想定)250〜400 cd/m²
Peak / Peak Brightnessごく短時間の最大値。多くは HDR 信号入力時の一部窓サイズ での測定400〜1400+ cd/m²
Sustained / 持続輝度一定時間(VESA は 30 分)維持できる全画面または窓サイズ輝度グレード次第
HDR Peak(10% 窓)画面の 10% に白を表示したときの輝度。OLED の代表値600〜1300 cd/m²(OLED)
HDR Full-screen全画面が白のときの輝度。OLED は APL 制御で大きく下がる150〜300 cd/m² 前後(OLED)

HDR 1000 nits 対応」のような表記は、多くの場合 特定窓サイズでの瞬間ピーク値 を指し、全画面でその輝度が出ることを意味しない 点に注意が必要です(RTINGS)。本サイトでは値ごとの 測定条件(SDR Typical / HDR Peak / 窓サイズ) をメーカー公式仕様欄の表記そのままに記載し、編集部による換算や推測は行いません。

SDR モニターで実用的な輝度水準

SDR コンテンツの一般的な視聴環境では、以下が業界で広く参照される目安です(DisplayNinja)。

用途 / 環境目安となる SDR 輝度
暗所での競技 / 映像鑑賞120 cd/m² 前後
一般的な室内(蛍光灯 / 北向き窓)200〜300 cd/m²
明るいオフィス / 南向き窓350〜500 cd/m²
強い直射光が当たる環境500 cd/m² 以上(実用的にはモニター設置位置の見直し推奨)

これらは一般的な目安であり、実際の最適輝度は個人の感受性・コンテンツ・周囲の照度で大きく変わります。本サイトでは「この輝度が最適」のような断定はせず、各機種のメーカー公式仕様値(Typical Brightness / Peak Brightness)をそのまま比較できる形で提示します。

[[displayhdr|VESA DisplayHDR]] のグレード別 ピーク輝度要件

[[displayhdr|VESA DisplayHDR]] 認証では、グレード名そのものがピーク輝度の最低値(cd/m²)に対応する設計になっています(VESA DisplayHDR Performance Criteria 公式)。

グレードピーク輝度(公式 最低要件)想定パネル
DisplayHDR 400400 cd/m²エントリー液晶
DisplayHDR 500500 cd/m²中位液晶
DisplayHDR 600600 cd/m²ローカルディミング前提
DisplayHDR 10001000 cd/m²ハイエンド液晶([[mini-led-local-dimming
DisplayHDR 14001400 cd/m²フラッグシップ液晶(Mini-LED)
DisplayHDR True Black 400ピーク 400 cd/m² + 黒輝度 ≤ 0.0005 cd/m²OLED 主流
DisplayHDR True Black 500ピーク 500 cd/m² + 同上OLED 上位
DisplayHDR True Black 600ピーク 600 cd/m² + 同上QD-OLED / [[tandem-oled
DisplayHDR True Black 1000ピーク 1000 cd/m² + 同上フラッグシップ OLED

グレードの数字は 「特定窓サイズでの瞬間ピーク輝度の最低要件」 であり、全画面持続輝度ではない 点が重要です。VESA は別途、グレードごとに 持続輝度(30 分試験)窓サイズ別ピーク の最低基準を定めています。本サイトでは認証ロゴ表記のあるグレードのみを VESA 認定 として扱い、メーカー独自のマーケティング表記(「HDR1000」「HDR1400」など)と区別して記載しています(HANDOVER 絶対則)。

OLED の APL / ABL と全画面輝度

[[oled-panel|OLED]] パネルは画素が自発光する構造のため、画面全体の点灯面積(APL: Average Picture Level) によって出せる輝度の上限が大きく変化します。一定の消費電力・発熱・寿命を守るための回路を ABL(Auto Brightness Limiter) と呼びます。

APL典型的な挙動
2〜10% 窓(小さな白いハイライト)各メーカーが宣伝する HDR ピーク値(600〜1300 cd/m²)に到達
25%ピーク値からやや低下
50%さらに低下
100%(全画面白)150〜300 cd/m² 前後 まで低下するのが一般的(RTINGS)

このため OLED と液晶(特に [[mini-led-local-dimming|Mini-LED]])の「ピーク輝度」を 数字だけで比較すると公平にならない 場合があります。HDR 映像の 明るいシーンの一部 では OLED の自発光が有利、全画面が長時間明るい ような SDR デスクトップ作業では液晶が有利、というのが業界での一般的な整理です(DisplayNinja / RTINGS)。

HDR 規格と輝度範囲

[[hdr|HDR]] の参照規格である ITU-R BT.2100 では、PQ(Perceptual Quantizer / SMPTE ST 2084)方式で 0〜10,000 cd/m² までの輝度範囲を量子化する仕組みになっています(ITU-R BT.2100)。実機のモニターはこの範囲の 一部 しかカバーできず、それを超える信号は ディスプレイ側のトーンマッピング で圧縮されます。

「ピーク 4000 nits の映像を 1000 nits のモニターで観る」場合、ディスプレイがどの程度精度よくトーンマッピングするかで体感が変わります。これは輝度の絶対値だけでは判断できず、各メーカーの実装品質に依存するため、本サイトでは メーカー公式仕様の数値のみを掲載 し、編集部独自のトーンマッピング評価は行いません。

仕様欄でこう書かれていたら

本 DB の製品ページや比較記事で、次のような表記が登場します(各メーカー公式仕様の表記そのまま)。

  • 400 cd/m² (Typical):標準キャリブレーション状態での全画面持続輝度。SDR の主要な目安
  • 400 nits:上と同じ値。nitcd/m² は同義
  • Peak Brightness 1000 cd/m²:多くは HDR 信号入力時の 特定窓サイズでの瞬間値
  • HDR Peak 1300 nits @ 10% window:APL 10% 時のピーク値を明示した表記(OLED 系で多い)
  • DisplayHDR 600 認定:VESA 公式試験合格。ピーク 600 cd/m² + 持続 350 cd/m² 等(VESA 公式)
  • DisplayHDR True Black 400 認定:OLED 系。ピーク 400 cd/m² + 黒輝度 ≤ 0.0005 cd/m²
  • HDR1000(VESA 認定なし):メーカー独自マーケティング表記。本サイトでは VESA 認定枠とは別物として扱う

輝度と [[color-gamut|色域]] の関係

輝度(明るさ)と [[color-gamut|色域]](色の広さ)は独立した軸です。色域が広くても輝度が低ければ HDR の白い部分の眩しさは出ず、輝度が高くても色域が狭ければ HDR 規格の色は表現しきれません。HDR の実体験品質は 輝度 × 色域 × [[color-depth-10bit-frc|色深度 10-bit]] の 3 軸が揃ったときに成立します。

本サイトの製品ページではこれらを 個別の仕様項目 として並列に提示し、「輝度が高いから HDR が綺麗」のような単軸の断定はしません。

本サイトでの取り扱い基準

  • 輝度値はメーカー公式仕様の表記そのまま を製品ページ・比較記事・ランキングに転記します。AI による換算や推測は行いません(「Typical 400 cd/m² なら Peak 800 cd/m² 相当」のような推定はしません)。
  • VESA DisplayHDR 認定値とメーカー独自マーケティング表記(HDR1000 / HDR1400 等)は明確に区別 して記載します。VESA 認定は VESA 公式ロゴ表記のある機種のみに付与します(景表法 / 優良誤認回避)。
  • OLED の HDR ピーク値は窓サイズ依存 であり、全画面輝度とは別物である旨を本文 / 比較記事の文脈で明示します。
  • 「業界最高輝度」「最強のピーク輝度」「真の HDR」のような最上級表現は使いません(景表法 / 優良誤認回避)。輝度・色域・色深度・パネル方式の組み合わせで体感は変わります。
  • 編集部独自の輝度実測値は記載しません(HANDOVER 絶対則:虚偽の実機主張禁止)。すべてメーカー公式仕様 / VESA 公式試験結果からの引用です。
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