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モニターのエネルギー効率ラベル(EU Energy Label A-G / EPREL / ENERGY STAR Displays / EPEAT)

モニターのエネルギー効率を客観的に表す 3 つの第三者制度の総称。EU は Energy Labelling Regulation 2017/1369 と Commission Delegated Regulation (EU) 2019/2013 に基づき 2021 年 3 月から A-G のエネルギー効率クラス と EPREL(European Product Registry for Energy Labelling)の QR コード掲載 を義務化。米国は US EPA の ENERGY STAR Displays Version 8.0(2020 年 1 月 28 日有効化)で TEC(Total Energy Consumption)基準を運用。さらに Green Electronics Council の EPEAT(IEEE 1680.1-2018 準拠)が Bronze / Silver / Gold の 3 段階で環境性能を評価。本サイトは EU 公式 / US EPA / Green Electronics Council の一次情報のみを引用し、独自の電力測定は行いません。

GLOSSARY

用語の概要

別表記 EU Energy LabelEU エネルギーラベルEU 省エネラベルEU Energy LabellingEnergy Class AEnergy Class Gエネルギー効率クラス A-GEEIEEIlabelEnergy Efficiency Indexエネルギー効率指数EPRELEuropean Product Registry for Energy LabellingRegulation 2019/2013Commission Delegated Regulation EU 2019/2013Regulation 2017/1369ENERGY STAR DisplaysENERGY STAR 8.0ENERGY STAR Displays Version 8.0TECTotal Energy ConsumptionEPEATEPEAT BronzeEPEAT SilverEPEAT GoldIEEE 1680.1IEEE 1680.1-2018Green Electronics Council

関連用語
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出典
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最終更新
DEFINITION

解説

モニターのエネルギー効率ラベルとは、ディスプレイ製品の消費電力性能を 第三者機関の統一基準 で評価し、購入者が客観比較できるようにする制度の総称です。世界的には主に次の 3 つの制度がモニター製品に適用され、メーカー公式仕様や製品ボックスのラベルで目にすることになります。

制度運営主体対象地域表記形式
EU Energy Label欧州委員会(EC)EU 加盟国 + EEA + 北アイルランド7 段階の A-G エネルギー効率クラス ラベル + EPREL QR コード
ENERGY STAR Displays米国 EPA(環境保護庁)米国 / カナダ / 日本 / 台湾 等パートナー国TEC(Total Energy Consumption / kWh/year) 適合のロゴ
EPEATGreen Electronics Council(米国 NPO)グローバルBronze / Silver / Gold の 3 段階格付

本サイトの製品DB(spec_source 出典URL 付き)では、メーカー公式仕様または公式登録データベース(EPREL / ENERGY STAR Product Finder / EPEAT Registry)で 取得が明示されている場合のみ その旨を製品ページに記録し、未明示の機種を「相当」と推定することはありません。

EU Energy Label(A-G ラベル)

法的根拠

EU のエネルギーラベル制度は、上位の Regulation (EU) 2017/1369Energy Labelling Framework Regulation)が一般的枠組みを定め、製品カテゴリごとに Commission Delegated Regulation(委任規則) で詳細を規定する 2 段階構造です。電子ディスプレイ(コンピュータモニター・テレビ・サイネージ)については Commission Delegated Regulation (EU) 2019/2013 of 11 March 2019 が適用されます(EUR-Lex 公式サマリ)。

年月日内容
2010-09-28旧規則 Commission Delegated Regulation (EU) 1062/2010 制定(テレビのみ対象)
2019-03-11新規則 Commission Delegated Regulation (EU) 2019/2013 制定
2020-11-01新規則による 印刷ラベルの添付義務 開始
2021-03-011062/2010 廃止・新規則の本適用 開始(コンピュータモニター含む電子ディスプレイ全般に拡大)
2024-11-13欧州委員会が 新規則ドラフト(電子ディスプレイの ecodesign / labelling rules 更新)の パブリックコンサルテーション 開始
2026 年見込み新規則ドラフトを Commission が提出 → 同年中に採択を目標(EC News

A-G エネルギー効率クラス

旧ラベルは A+++ / A++ / A+ / A 〜 D という階層化されたスケールでしたが、技術進歩で上位クラスに製品が集中し識別性が失われていたため、2021 年 3 月から A 〜 G の 7 段階 に再スケーリングされました(European Commission 公式解説 PDF)。

クラス意味(再スケーリング後)
A(緑)最も効率が良い。発足時点で製品が一台も存在しないこともある
B / C / D高効率クラス
E / F標準〜やや低効率
G(赤)最も効率が低い

新規則発足直後、コンピュータモニターの大半は F〜D クラス に分布し、A クラスは長期間ほぼ空席のまま設計されています。これは「将来の技術進歩のために上位を温存」する EU の方針で、ラベルの識別性を保つための仕組みです。

EEIlabel(Energy Efficiency Index for Labelling)

エネルギー効率クラスは、各モデルの EEIlabel(Energy Efficiency Index for labelling) という指数で決まります。Commission Delegated Regulation (EU) 2019/2013 の Annex II に計算式が定義されており、概略は次の通りです(Regulation 本文)。

EEIlabel = Pmeasured / Pref
  • Pmeasured: 製品の On Mode(通常 SDR モード) での実測消費電力(W)
  • Pref: 画面面積・解像度から算出される 参照消費電力(W)

EEIlabel の値ごとに A〜G のクラス境界が定義されています(HDR モード対応モデルは別途 EEIHDR も併記する設計)。SDR と HDR で別クラスが表示されるのは、HDR の高輝度動作で消費電力が増えるためです。

EPREL(European Product Registry for Energy Labelling)

EU 域内で販売される電子ディスプレイは、製造業者・輸入業者が EPREL(European Product Registry for Energy Labelling) に登録することが義務付けられています。ラベル上の QR コードを読み取ると EPREL の製品ページが表示 され、消費者は次の情報を公的データベースで直接確認できます(European Commission — Electronic Displays)。

EPREL で確認できる項目内容
エネルギー効率クラス(SDR / HDR)A〜G の表示
消費電力(1000h あたり kWh)SDR / HDR それぞれ表記
画面面積・対角サイズ・解像度公的登録値
適用法令Regulation (EU) 2019/2013 への適合宣言

メーカー公式仕様の数値と EPREL 登録値に差がある場合は、EPREL の値が法的に有効 です。

ラベル上の情報

EU エネルギーラベルには、A-G クラス記号のほかに次の情報が標準フォーマットで併記されています(Regulation (EU) 2019/2013 Annex III)。

  • SDR モード時の消費電力(1000h あたり kWh)
  • HDR モード時の消費電力(1000h あたり kWh、HDR 対応時)
  • 画面の対角インチ / 表示エリア(cm²)
  • 水平 × 垂直解像度(ピクセル)
  • EPREL 登録ページへの QR コード

これにより、同サイズ・同解像度のモニター同士で kWh / 1000h という同一単位で消費電力比較が可能になります。

ENERGY STAR Displays Version 8.0(US EPA)

概要

ENERGY STAR は米国 EPA(環境保護庁)が運営する任意の省エネ認証プログラムで、ディスプレイ製品については ENERGY STAR Displays Specification Version 8.0 が現行版です(ENERGY STAR 公式)。

項目内容
確定(Finalized)2019 年 5 月 2 日
適用開始日(Effective Date)2020 年 1 月 28 日
対象コンピュータモニター / サイネージ ディスプレイ(タッチパネル対応含む)
評価指標TEC(Total Energy Consumption) — On Mode + Sleep Mode + 機能別アローワンス

TEC(Total Energy Consumption)

ENERGY STAR Displays は TEC(Total Energy Consumption / kWh/year) をモニターの 画面面積(display screen area)と解像度 から算出した基準値以下に収めることを要件としています。On Mode と Sleep Mode の両方の消費電力を合算し、ENERGY STAR 公式仕様書に定義された 時間帯重み付け を適用して計算されます。

機能別のアローワンス(許容加算)が タッチパネル対応 / 高画素密度 / 高色域カバレッジ / イーサネット内蔵 等の機能について定義されており、機能の多いモデルでも公平に評価される設計です。

ENERGY STAR ロゴが付いた製品は、現行ベースライン(Version 8.0 仕様)に対して 複数年にわたって省電力性能を保証 したものであり、消費者向け検索ツール ENERGY STAR Monitors で機種別に確認できます。

EPEAT(Green Electronics Council)

概要

EPEAT(Electronic Product Environmental Assessment Tool) は、米国 NPO の Green Electronics Council が運営する 環境性能の総合格付 制度です。エネルギー効率だけでなく、材料選択 / 設計の解体性 / 寿命延長 / リサイクル / 化学物質規制適合 / 企業の環境責任 まで含めて評価する点が、EU エネルギーラベルや ENERGY STAR と異なります(EPEAT Registry / Wikipedia 整理)。

評価基準

EPEAT は IEEE 1680.1-2018 Standard — Environmental and Social Responsibility Assessment of Computers and Displays に準拠しています(IEEE 1680.1 公式)。コンピュータとモニターを対象とし、「required criteria(必須項目)」+「optional criteria(任意項目)」 の組み合わせで評価する仕組みです。

格付必要要件
Bronze(銅)EPEAT カテゴリの すべての required criteria を満たす
Silver(銀)required criteria 全部 + optional criteria の 50% 以上
Gold(金)required criteria 全部 + optional criteria の 75% 以上

モニターでの位置づけ

EPEAT は ENERGY STAR 認証取得 を required criteria のひとつに含むため、EPEAT 認証取得モニターは原則として ENERGY STAR Displays Version 8.0 認証も取得済みです。一方、ENERGY STAR 単独取得(EPEAT なし)のモデルもあり、EPEAT は ライフサイクル全体での環境配慮 までを評価する上位互換的な位置づけです。

EPEAT Registry(epeat.net)で ブランド / カテゴリ(Computer Displays) / Bronze / Silver / Gold を絞り込んで取得モデルを検索できます。

3 制度の関係まとめ

観点EU Energy LabelENERGY STAR DisplaysEPEAT
主体欧州委員会米国 EPAGreen Electronics Council
法的義務EU 内販売は 義務任意任意
評価範囲エネルギー効率(On Mode / SDR / HDR)エネルギー効率(TEC = On + Sleep)エネルギー + 材料 + 寿命 + リサイクル等
評価結果A-G の 7 段階クラスロゴ取得 / 非取得Bronze / Silver / Gold
公的データベースEPREL(QR コード経由)ENERGY STAR Product FinderEPEAT Registry
基準改定の頻度Regulation 改正に連動(次回 2026 年見込)Specification バージョンアップ(v8.0 = 2019 確定)IEEE 1680.1 改定に連動(1680.1-2018 が現行)

仕様欄での確認方法

メーカー公式仕様には次のような形で表記されることが一般的です。

  • EU Energy Label: SDR Class C / HDR Class D / 1000h あたり 21 kWh(SDR)/ 35 kWh(HDR)
  • ENERGY STAR 8.0 認証
  • EPEAT Gold(米国)

ただし、メーカーがすべての販売地域で全制度を表記するわけではなく、主要販売地域に応じた認証のみが掲載される ことが普通です。EU 加盟国販売モデルは EU Energy Label が必ず付き、北米販売モデルは ENERGY STAR / EPEAT 表記がある一方、日本国内専売モデルでは いずれも未表記 となる場合もあります。

本サイトの製品DB では、メーカー公式仕様 / EPREL / ENERGY STAR Product Finder / EPEAT Registry のいずれかで認証取得が確認できる場合にのみ 製品ページに記録します。

用途別の見方の目安

観点重視する制度
電気代を抑えたい(年間使用時間が長い)EU Energy Label のクラス(同サイズ・同解像度同士で kWh/1000h を比較)
米国・カナダで購入し税制優遇を活用したいENERGY STAR Displays Version 8.0 認証
企業 / 公共調達で環境配慮を要件化したいEPEAT Gold / Silver / Bronze(required criteria に化学物質規制適合等を含む)
EU 域内でモニターを比較購入したいEPREL の QR コードを読み取り、公的登録値で比較

最高のエネルギー効率モニター」のような断定は本サイトでは行いません。同じ解像度・サイズでも HDR 性能・パネル方式・バックライト方式(Mini-LED / OLED)でエネルギー効率の出方が大きく変わるため、用途で重視するエネルギーモード(SDR / HDR)と販売地域に合った制度 で比較するのが妥当な判断です。

本サイトの記載基準

  • AI がエネルギー効率クラス・TEC 値・EPEAT 格付を生成することはありません。これらの値は EPREL / ENERGY STAR Product Finder / EPEAT Registry / メーカー公式仕様 からのみ引用します
  • 編集部独自の消費電力実測は行いません(IEC 62087 / Annex II 規定の計測条件と試験機材が必要で、本サイトの守備範囲外)
  • 最強の省エネ モニター」「No.1 のエネルギー効率」等の 最上級表現は使用しません(EU Energy Label の A クラスは長期空席で意味が異なるため、ラベル上位の意味は地域・年代で大きく変動するため)
  • 未認証モデルを「相当」「準じる」と推定することはありません
  • 2026 年の EU 規則改定(Commission による新規則ドラフト)が成立した場合は、本ページを差分更新します

関連用語

  • [[displayhdr|VESA DisplayHDR]] — HDR モード時の消費電力増加(EU Energy Label の HDR クラスと連動)
  • [[brightness-nits-cdm2|輝度(nits / cd/m²)]] — 輝度設定と消費電力の関係
  • [[abl-asbl-tpc|ABL / ASBL / TPC]] — OLED の自動輝度制御と TEC 評価の関係
  • [[pwm-dimming-flicker-free|PWM 調光 / DC 調光]] — 調光方式と低輝度時の消費電力プロファイル
  • [[mini-led-local-dimming|Mini-LED / ローカルディミング]] — ゾーン制御によるエネルギー効率改善
  • [[oled-panel|OLED パネル]] / [[ips-panel|IPS パネル]] / [[va-panel|VA パネル]] — パネル方式とエネルギー効率の傾向

関連ガイド

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SOURCES

参照元(一次ソース)

本用語の説明は次の一次ソース(規格団体・メーカー公式資料など)を参照しています。