用語の概要
別表記 Onboard MemoryOn-Board MemoryHardware ProfilesDevice Memory ModeDMMHybrid On-Board MemoryOnboard ProfilesOnboard Profile Storageオンボードメモリオンボード プロファイルハードウェア プロファイル本体保存プロファイル
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解説
ゲーミングキーボードの オンボードメモリ(On-Board Memory) は、キー割り当て・マクロ・RGB ライティング・(磁気スイッチ機の)アクチュエーション設定などをキーボード本体側のフラッシュに保存する仕組みです。メーカー専用ソフトが常駐していない PC ── ノートを持ち出した先、会社の PC、大会会場の貸出機、Mac/PS5 などソフト未対応環境 ── でも、自分のレイヤや感度で操作したい場合に効きます。
呼び方はメーカーごとに違い、Razer は Hybrid On-Board Memory、Logitech G は On-Board Memory mode、CORSAIR は Device Memory Mode(DMM)/ Hardware Profiles、SteelSeries は onboard profiles、Wooting は onboard profiles などと呼びます。「設定がどこに保存されるか」を把握しておくと、購入時の選定軸と、別の PC に挿し直したときの想定が一致します。
各社の公式定義(2026-06-17 時点 verbatim 引用)
CORSAIR iCUE — Device Memory Mode(DMM)/ Hardware Profiles(K100 / K70 等)
“Once you are in device memory mode, all software settings are ignored, and the device will be running with the same settings that will be used without iCUE.” — CORSAIR: How to set up Device Memory Mode Lighting and Key Assignments (iCUE v5.14 & Newer)
“You can switch between device memory profiles by clicking on the various icons just below the device memory mode switch” — 同上
CORSAIR は Device Memory Mode に切り替えると、ソフト側の設定はすべて無視され、iCUE が動いていないときと同じ設定でデバイスが動く、と公式に定義しています。プロファイルの切替は DMM スイッチ直下のアイコン で行う設計です。
Hardware Profiles(ハードウェア プロファイル)の枠数は 機種の memory storage limit に依存 すると CORSAIR サポートが明記しており、枠が埋まると古い枠をクリアまたは上書きする 必要があります。K100 RGB(フラッグシップ)の DMM は iCUE を閉じている/iCUE がブロックされている/デバイスに問題が出ている ような状況下でも事前設定の再現に効きます。
Razer Synapse — Hybrid On-Board Memory(BlackWidow / Huntsman 系)
Razer は BlackWidow Elite 以降、Hybrid On-Board Memory をキーボードに導入。クラウド/本体の 両方 に保存し、Synapse 未インストール環境でも本体プロファイルが動作する ことを謳います。一方で、Razer Insider(公式コミュニティ)には 「lighting cannot be saved to the memory on the device」/「Synapse will only store key/button mappings」/「synapse can’t save lighting profiles to the onboard memory」 という確認が複数残っており、ライティング(Chroma エフェクト全般)はオンボードに保存されない/キー・ボタン割り当てのみが本体に書き込まれる という運用が現実解です(機種・ファーム世代で挙動差あり)。
“Quick effects are pre-sets that can be saved to a device’s profile and synced with other supported Razer Chroma-enabled devices” — Razer 公式マニュアルからの引用(Razer Insider 内)
Razer Synapse の『プロファイル』と『オンボード プロファイル』は別物 という点に注意してください。Synapse 側で作る『プロファイル』はソフト常駐前提で、本体に 直接保存される『オンボード プロファイル』 は別枠(機種により 1〜5 程度)です。購入前に各 SKU の公式仕様で 「Onboard Profiles」または「Hybrid On-Board Memory」の有無と枠数 を確認するのが安全です。
SteelSeries GG — Apex Pro 系(OLED Menu Button 経由)
SteelSeries Apex Pro / Apex Pro TKL は、本体右上の OLED スマートディスプレイ と OLED Menu Button で キーボード本体だけからプロファイル選択・アクチュエーション調整 が可能なフラッグシップ設計です。SteelSeries GG(旧 Engine)で作成したプロファイルが本体側に書き込まれ、ソフトが入っていない PC でも、本体 OLED 操作だけで 設定切替できます。
“Aerox Mice Onboard Memory” — SteelSeries Support (マウス向け記事ですが、SteelSeries は周辺機器全般で「最後にアクティブだったプロファイルを本体に保存」「マクロ・PRISM ライティング等は GG が常駐していないと反映されない」という共通方針)
Apex Pro 系は マクロ・アクチュエーション値・キーバインドが本体保存、高度な RGB エフェクト(PrismSync 等)は GG 常駐が前提 という棲み分けが取りやすい設計です。実際の保存項目と枠数は SKU・ファーム世代で異なる ため、購入対象機の公式マニュアルを必ず確認してください。
Wooting — Wootility(Wooting 80HE / 60HE 等の Hall Effect 機)
“Up to four onboard profiles stay saved on the keyboard and load instantly on any device, without having to open Wootility.” — Wooting 80HE 公式製品ページ
Wooting は 最大 4 枠のオンボード プロファイル を本体側に保存し、Wootility を開かなくても任意の PC で即座にロード されると明記しています。Hall Effect / 磁気スイッチ機の アクチュエーション ポイント・Rapid Trigger 設定 までもがプロファイル単位で本体保存される設計のため、Mac/Linux/PS5 といった Wootility 非対応/未インストール環境でも、自分のアクチュエーション値が完全に再現される のが Wooting の強みです(Wootility Web 経由のクラウド更新は別系統)。
Logitech G HUB — On-Board Memory mode(注意:公式 verbatim 引用元はマウス向け記事)
“Your mouse will now be in On-Board Memory mode and all of the customizations you make in G HUB will be written directly to the mouse.” — Logitech Support: Enable On-Board Memory mode on your gaming mouse with G HUB
Logitech 公式の On-Board Memory mode 解説記事はマウスを対象としており、キーボードについて同等の verbatim 公式説明は本サイト検証時点では公開されていません。Logitech G の現行ゲーミングキーボード(G915 / G PRO X TKL 等)でも G HUB の オンボード メモリ マネージャ からプロファイルを本体側に書き込むワークフロー自体は提供されていますが、保存可能項目(マクロ/LIGHTSYNC ライティング/キーリマップ)と枠数 は機種別の公式マニュアルで個別確認するのが安全です。本サイトはキーボード側の verbatim を確認できていないため、Logitech G キーボードのオンボード メモリの細部は断定しません。
何が本体保存され、何がソフト常駐前提か(一般傾向)
メーカー横断で共通しがちな傾向(あくまで一般論で、個別 SKU の挙動は必ず公式マニュアルで確認):
| 項目 | 本体保存されやすい | ソフト常駐前提になりがち |
|---|---|---|
| 単純なキー割り当て(リマップ) | ◯ | — |
| Fn / メディアキー割り当て | ◯ | — |
| アクチュエーション ポイント(磁気スイッチ機) | ◯ | — |
| Rapid Trigger(磁気スイッチ機) | ◯ | — |
| 簡易マクロ(短い・遅延なし) | ◯ | — |
| 静的 RGB(単色・固定パターン) | ◯ | — |
| 動的 RGB エフェクト(波・反応型・他デバイス連携) | △ | ◯(Razer Chroma / Logitech LIGHTSYNC / Corsair iCUE Murals 等は常駐前提) |
| 複雑なマクロ(長尺・条件分岐・APP 連動) | △ | ◯ |
| ゲーム別の自動プロファイル切替(アプリ検出) | × | ◯ |
| 配信連動 RGB(OBS / Wallpaper Engine 連携) | × | ◯ |
| ファームウェアアップデート | — | ◯ |
実用上のチェックポイント
- 大会・LAN・会社 PC・Mac / PS5 で使う想定があるか。ある人は「オンボード何プロファイル / 何キー分のリマップ・マクロ まで保存できるか」を機種比較の必須軸に入れる価値があります。Razer / Logitech G / CORSAIR / SteelSeries / Wooting とも公式仕様または公式マニュアルに枠数の記載があります。
- 磁気スイッチ機(Wooting / SteelSeries OmniPoint / Razer Analog Optical 等)は『アクチュエーション値そのもの』が本体に保存されるかが要件。本体に保存されないと、別 PC に挿した瞬間に「全キーが既定値で立ち上がってしまい、自分の浅い/深い設定が消える」状況が発生します。Wooting は公式に「onboard profiles stay saved on the keyboard」と明記しています。
- ソフト常駐なしで RGB も完全再現したい場合は、メーカーが対象外と明言している項目を必ず購入前に確認。Razer Insider が公式マニュアル付きで認めているように「Chroma ライティングはオンボードに保存されない」ケースは現実に存在し、購入後に気づくケースが多いポイントです。
- CORSAIR DMM は機種により『枠あり』『枠なし』が分かれます。サポート FAQ にも「No Onboard memory for K70 keyboard」(ファーム/iCUE 版数によりオンボード未対応の組み合わせがある)という事例が立ったことがあり、K100 RGB のようなフラッグシップ以外では 必ず購入対象機の DMM 対応欄を CORSAIR 公式仕様で確認 してください。
- ファームウェアの更新はオンボードプロファイルとは別軸の話で、いずれのメーカーも 専用ソフト(または Web 版:Razer Synapse Web / Wootility Web)経由でのみ更新可能 です。数年単位の長期使用では、たまに専用ソフトを入れて更新する運用が前提になります。
- 設定の引き継ぎ/バックアップは、本体保存されるとは別レイヤの問題です。クラウド同期(Razer Synapse Cloud / iCUE Profile Library / Wootility プロファイル エクスポート JSON 等)の有無も別途確認すると、買い替え時に設定をやり直す手間が減ります。
用語の混同に注意
| 用語ペア | 何が違うか |
|---|---|
| オンボード メモリ vs クラウド同期 | 前者は キーボード本体のフラッシュ に保存・後者は メーカー アカウント に保存。Razer Hybrid On-Board Memory のように両方を持つ機種は、別 PC で Synapse にログインしなくても基本動作はする、という設計です。 |
| iCUE プロファイル vs CORSAIR Hardware Profiles | iCUE 内の「プロファイル」は ソフト常駐前提、Hardware Profiles / Device Memory Mode は 本体保存・ソフトなし動作。同じ語感で別物。 |
| Synapse の『プロファイル』 vs Razer『Onboard Profiles』 | Synapse 内プロファイルは ソフト常駐前提、Onboard Profiles は 本体側 1〜5 枠(機種別)。Synapse 上の表示も別欄に分かれています。 |
| G HUB On-Board Memory mode(マウス向け公式記述) vs Logitech G キーボードのオンボード | Logitech 公式の verbatim 解説は マウス対象。キーボードでも G HUB のオンボード メモリ マネージャ自体は使えますが、保存可能項目の verbatim は機種別マニュアル参照 が安全です。 |
| Wootility プロファイル vs Wootility Web 経由のクラウド更新 | Wooting の onboard profiles は本体フラッシュ保存・Wootility Web は ブラウザ経由の設定 UI。本体保存があるかどうかとブラウザ UI を使うかどうかは別軸です。 |
本サイトの立場
- オンボードプロファイル数・保存可能項目はメーカー・機種・ファーム世代で揺れます。本ページの数値・挙動はすべて Razer / Logitech G / CORSAIR / SteelSeries / Wooting の公式ページ・公式コミュニティ verbatim と本サイトが 2026-06-17 時点で WebSearch / WebFetch 検証した内容のみを根拠とし、編集部実機で「ソフト常駐なしで全機能が動くか」を独自検証した主張は一切していません。
- 「最も多くのプロファイルを保存できる」「最も自由度の高いオンボード」のような 最上級表現は使いません。比較したい場合は、購入候補機の公式マニュアル / サポート FAQ を必ず確認してください。
- Razer の Chroma ライティングがオンボード保存対象外 であるという事実は、Razer Insider(公式コミュニティ)でのサポート確認に基づきます。本サイトが製品ページで個別機種について断定しているわけではありません。最新のファーム・Synapse 版数で挙動が変わる可能性があります。
関連ランキング・ガイド
選び方・ランキングで活用する
参照元(一次ソース)
本用語の説明は次の一次ソース(規格団体・メーカー公式資料など)を参照しています。
- 出典: CORSAIR — How to set up Device Memory Mode Lighting and Key Assignments (iCUE v5.14 & Newer)(DMM 公式説明 verbatim 引用元)
- 出典: CORSAIR Support — iCUE: How to configure hardware profiles / Device Memory Mode(hardware profiles 公式 verbatim 引用元)
- 出典: Razer Insider — Lighting, profiles, on-board memory and hardware defaults(Razer 公式コミュニティでの on-board memory 仕様の verbatim 引用元)
- 出典: Wooting — Wooting 80HE 公式製品ページ(onboard profiles 4 枠 verbatim 引用元)
- 出典: SteelSeries Support — Apex Pro / Apex Pro TKL Features & User Manual(OLED Menu Button / Profile 切替 公式手順)
- 出典: Logitech Support — Enable On-Board Memory mode on your gaming mouse with G HUB(G HUB の On-Board Memory mode の挙動 verbatim 引用元・ただしマウス向け記事)