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NKRO(N-Key Rollover)/アンチゴースト

キーボードが同時に押された複数のキーを正しく検出・送信できる能力。NKRO は全キーを独立に走査し何個同時押しでも取りこぼさない方式、6KRO は同時最大 6 キーまで(USB の Boot Protocol 由来の上限値)。アンチゴーストはマトリクス上で発生する偽の入力(幻の 4 つ目)を抑止する仕組みで、ハードウェア的には各スイッチに直列ダイオードを入れる設計が確実です。

GLOSSARY

用語の概要

別表記 NKRON-Key RolloverNキーロールオーバー6KRO6-Key RolloverAnti-GhostingアンチゴーストアンチゴースティングKey Ghostingゴースト入力キーロールオーバー全キー同時押し対応

関連用語
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最終更新
DEFINITION

解説

NKRO(N-Key Rollover、N キー ロールオーバー) とは、キーボードが同時に押された複数のキーを 取りこぼさず・偽キーを混ぜず に正しく検出・送信できる能力を指します。N は「任意の数」を意味し、フル NKRO 対応キーボードは理論上、搭載キー全数(例: 87 キーの TKL なら 87 キー)を同時押ししても全部を正しく送信できます。これに対して 6KRO(6-Key Rollover) は同時 6 キーまでが上限で、これは USB の Boot Protocol が規定する「修飾キー 8 個 + 通常キー最大 6 個」の上限に由来する歴史的な仕様です(USB HID 1.11 仕様書)。

ゴースト・ジャミング・NKRO の関係

ゲーミングキーボードの仕様欄で頻出する 3 つの用語は、それぞれ違う問題を扱います。

用語何が問題か何で解決するか
ゴースト(Key Ghosting)キーマトリクス上で 3 キー同時押しすると、押していない 4 つ目のキーが幻として送信されてしまう(短絡経路が長方形の 4 隅目に発生)スイッチごとに ダイオード を直列に入れる(電流を一方向にしか流さない)
ジャミング(Key Jamming)ゴーストを防ぐために『幻のキーが出そうな場面では 3 つ目のキー入力を破棄する』動作。ゴーストは出ないが入力は取りこぼすダイオード入りハードウェア NKRO に切り替える
NKRO(N-Key Rollover)同時何キーまで「正しく」検出・送信できるかの上限スイッチ全数にダイオード + USB Report Protocol で送信

つまり 「アンチゴースト機能あり」と書かれていても、それが必ずしも NKRO とは限りません。アンチゴーストは『幻キーを出さない』だけの保証で、同時押し上限は 6KRO に絞られている機種もあります(その場合、3 つ目以降のキーがジャミングで取りこぼされます)。確実なのは 「N キー ロールオーバー対応」「100% / フル アンチゴースト」「Full NKRO」 などの明示記載があることです。

Razer は公式 FAQ で「Razer のキーボードはゲーミング最適化されたキーマトリクスにより最大 6 キーの同時押しを認識する」と説明しており、独自実装で同時 6 キーを保証する設計が明記されています(古い世代の表現で、現行 Huntsman V3 系・Cynosa 系の最新仕様はゲーミングモードでの追加機能が別途あります — 機種ごとの公式仕様を要確認)。

USB Boot Protocol と Report Protocol の違い

USB HID 1.11 仕様書では、キーボードは 2 つのプロトコルで動作できます。

  • Boot Protocol(任意) — BIOS や UEFI、起動直後など限定的なホスト実装で使われる簡易プロトコル。修飾キー 8 個(左右 Ctrl/Shift/Alt/Win)+ 通常キーコード最大 6 個 に固定されている。6KRO の根拠はここ。
  • Report Protocol(必須) — OS 上で通常動作するときのフルプロトコル。同時押し数に制約はなく、フル NKRO を実装可能。デバイス側のレポートディスクリプタとファームウェアが対応していれば、USB 接続でも N キー対応になる。

「USB だと NKRO 不可」というのは古い PS/2 時代の俗説で、現代のゲーミングキーボードは USB Report Protocol を使って NKRO を実現しています。一方で、PC 起動中の BIOS / UEFI 画面・OS のインストール画面など Boot Protocol しか動かない場面では、フル NKRO 対応キーボードでも 6KRO に降格されます。

ゲーミング用途で何キー同時押しが必要か

  • FPS(CS2 / Apex / Valorant 等) — WASD(4 キー)+ ジャンプ(Space)+ しゃがみ(Ctrl)+ リロード(R)+ スキル(Q / E)で 7〜9 キー同時 になることがあります。6KRO だと取りこぼす可能性があるため、フル NKRO 推奨
  • 格闘ゲーム(鉄拳・スト 6 等) — レバー入れ替え(←→)+ パンチ × 3〜4 + キック × 3〜4 で 8〜10 キー同時押し が発生するため フル NKRO 必須
  • MMO / MOBA(FF14・WoW・LoL 等) — 移動 + 修飾キー + マクロキーで 6〜10 キー 同時押し。アンチゴースト + 6KRO でも実用できる場面が多いが、フル NKRO だと安心。
  • 音ゲー(osu! mania / DJMAX 等) — 7K / 8K / 16K といったレーン数の同時押しが構造上必要なため、フル NKRO 必須

どう確認するか

メーカー公式ページの仕様欄で次の表現を探します。

  • 「N-Key Rollover」「NKRO」「フルキーロールオーバー」「全キー同時押し対応」 — フル NKRO の明示。
  • 「6-Key Rollover」「6KRO」「同時 6 キー」 — Boot Protocol 互換の最小保証。
  • 「Anti-Ghosting」「アンチゴースト」のみで NKRO 表記なし — ゴーストは防ぐが同時押し上限は 6 の可能性あり。
  • 「Gaming Mode」で NKRO 切替 — 既定は 6KRO、ソフト or キーボード側 Fn 操作で NKRO に切り替える機種。

実機で確認する場合は、ブラウザ上の NKRO テストツール(複数キー同時押しで何キーまで反応するか)で確認できますが、本サイトでは独自実測値は公表していないため、購入時はメーカー公式仕様を参照してください。

注意点

  • 無線接続時の挙動はメーカーによって異なる。2.4GHz レシーバ接続では多くの機種がフル NKRO 対応ですが、Bluetooth 接続時は省電力や OS 互換性のためポーリングレート同様に NKRO が制限される場合があります(例: 6KRO に降格、もしくはレポート分割で遅延増加)。具体的な仕様はメーカー公式ページを確認してください。
  • NKRO はキーを多く同時押しすることが目的ではない。実用上は『どの組み合わせを押しても、想定どおりのキーだけが正しく送信される』ことを保証する仕組みです。アンチゴーストと NKRO の両方が揃って初めて、複雑な同時押しが安心して使えます。
  • ファームウェア更新で改善する場合あり。メーカーの公式設定ソフト(Razer Synapse / SteelSeries GG / Logicool G HUB / Wootility / QMK・VIA)でファームウェアを最新化すると、初期出荷時の NKRO 周りのバグが修正されているケースがあります。

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SOURCES

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