用語の概要
別表記 GDDR7GDDR7 SGRAMGDDR7 メモリJESD239JEDEC JESD239PAM3Pulse Amplitude Modulation32 Gbps GDDR728 Gbps GDDR7RTX 5090 GDDR7GDDR7 32GBSamsung GDDR7
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解説
GDDR7(Graphics Double Data Rate 7 SGRAM) は、JEDEC が JESD239 として 2024-03 に公開したグラフィックス向け DRAM 規格です。GDDR6 の NRZ(2 値)信号 から PAM3(3 値)信号 へ切り替えたことで、同じシンボルレートでも 1 シンボルあたりに送れる情報量が増え、ピン あたり I/O 速度を引き上げています。NVIDIA は GeForce RTX 50 シリーズ(Blackwell)から GDDR7 を採用し、RTX 5090 公式 spec で 32 GB GDDR7 / 512-bit を表記しています。
本ページは GDDR7 に関する JEDEC(規格策定)/Samsung(DRAM 製造)/NVIDIA(GPU 設計)/ASUS(AIB / グラフィックスカード) の各公式ページに記載された一次表記のみを並列で整理します。「最速」「圧倒的」といった優越主張は行いません。
JEDEC JESD239 公式表記
JEDEC は 2024 年 3 月、JESD239 GDDR7 規格の公開を発表しました。公式プレスリリースの主要 verbatim は次の通りです。
- 「reaching up to 192 GB/s per device」(1 デバイスあたり最大 192 GB/s の帯域)
- 「offers double the bandwidth over GDDR6」(GDDR6 比で帯域 2 倍)
- 「PAM3 interface improves the signal to noise ratio (SNR) for high frequency operation」(PAM3 インタフェースが高周波動作の SN 比を改善)
- 「on die ECC (ODECC) with real time reporting」(オンダイ ECC = ODECC によるリアルタイム報告)
- 対象アプリケーション: 「graphics, gaming, compute, networking and AI applications」
| 項目 | JESD239 GDDR7 公式表記 |
|---|---|
| 規格番号 | JESD239 |
| 信号方式 | PAM3(Pulse Amplitude Modulation 3-level) |
| 公式ピーク帯域 | up to 192 GB/s per device |
| 対 GDDR6 帯域 | double the bandwidth |
| ECC | on die ECC(ODECC)/ real time reporting |
| 対象 | graphics, gaming, compute, networking and AI |
| 公開 | 2024-03 |
「192 GB/s per device」は 1 個の DRAM チップあたりの値です。GPU 1 枚あたりの 総メモリ帯域 はチップ数 × バス幅 × ピン速度で決まるため、後述の NVIDIA / ASUS 公式 spec も合わせて確認します。
Samsung 公式: PAM3 と前世代比
DRAM 製造側の Samsung Semiconductor 公式 GDDR7 製品ページでは、PAM3 信号方式の説明と前世代(GDDR6)比の改善幅が公式表記されています。
- 「industry’s first application of PAM3 signaling, which encodes data using three signal levels rather than two in conventional NRZ」(PAM3 = 3 値信号で、従来 NRZ の 2 値より高効率にエンコード)
- 「Samsung’s GDDR7 achieves up to 25% higher I/O speed per pin compared to the previous generation」(前世代比 +25% の ピンあたり I/O 速度)
- 「GDDR7 improves power efficiency by up to 30%, enabling lower power consumption while sustaining high performance」(最大 +30% の電力効率)
- 用途: 「4K–8K graphics, high-refresh-rate gaming, and AI inference」
上の +25% / +30% はいずれも Samsung 公式が GDDR6 比の改善幅として公開している値です。個別 GPU SKU の実効スループット(例: RTX 5090 vs RTX 4090)の差を Samsung 公式が直接保証する数字ではないので、当サイトでは個別 SKU 比較には用いません。
NVIDIA 公式: RTX 5090 の GDDR7 構成
NVIDIA は GeForce RTX 50 シリーズから GDDR7 を採用しました。最上位 RTX 5090 公式製品ページの spec 表では次の項目が verbatim 記載されています。
| 項目 | RTX 5090 公式 spec(NVIDIA) |
|---|---|
| メモリ容量 | 32 GB GDDR7 |
| メモリ インタフェース幅 | 512-bit |
NVIDIA 公式ページではこの 2 項目のみが GDDR7 関連の確定 spec として明示されています。ピンあたり速度や GB/s ピーク帯域は NVIDIA 公式 spec 表上で個別表記されていないため、後述する AIB 公式 spec(ASUS TUF Gaming RTX 5090 など)を参照します。
ASUS 公式: AIB 側のピン速度公式表記
NVIDIA AIB パートナーの ASUS TUF Gaming GeForce RTX 5090 32GB GDDR7 製品 Tech Specs ページでは、メモリ仕様が次のように公式表記されています。
| 項目 | TUF Gaming RTX 5090 公式表記 |
|---|---|
| メモリ サイズ | 32GB GDDR7 |
| メモリ速度(ピンあたり) | 28 Gbps |
| メモリ インタフェース | 512-bit |
- 28 Gbps × 512 bit ÷ 8 ≒ 1,792 GB/s が単純計算上のメモリ帯域に相当しますが、これは ASUS 公式 spec 表に直接記載されている数値ではないため、当サイトとしては 28 Gbps / 512-bit までを公式 verbatim として扱い、ピーク GB/s の算出値は AIB 公式記載がある SKU でのみ採用する方針です。
GDDR6 / GDDR6X / GDDR7 の設計思想差
| 観点 | GDDR6 | GDDR6X | GDDR7(JESD239) |
|---|---|---|---|
| 信号方式 | NRZ(2 値) | PAM4(4 値 / Micron + NVIDIA 独自) | PAM3(3 値 / JEDEC 標準) |
| 標準化 | JEDEC 標準 | JEDEC 非標準(独自) | JEDEC 標準(JESD239) |
| ECC | パッケージ外側で対応 | 同左 | オンダイ ECC(ODECC)+ real time reporting(公式表記) |
| 1 デバイス帯域(公式上限の指標) | — | — | up to 192 GB/s per device(JEDEC verbatim) |
| 採用世代の例 | RTX 30 / RX 6000 等 | RTX 30/40 一部 | RTX 50(Blackwell) |
GDDR6X(PAM4)と GDDR7(PAM3)はどちらも多値信号ですが、JEDEC 標準として広く採用される多値信号は PAM3 が GDDR 系で初である点が Samsung 公式 verbatim に明示されています。GDDR7 は JEDEC 標準のため、Samsung / SK hynix / Micron など複数ベンダーから供給される設計になっています。
GDDR7 採用 GPU のチェックポイント
- GPU 世代 / アーキテクチャ: NVIDIA Blackwell(GeForce RTX 50)以降が GDDR7 採用世代です。RTX 40 / RTX 30 シリーズは GDDR6 / GDDR6X 世代で、GDDR7 採用ではありません。
- メモリ容量(GB): 同じ GPU でも世代・SKU により搭載 GB が異なります(例: RTX 5090 = 32 GB GDDR7、下位 SKU は別容量)。ゲーム用途の VRAM 不足判断は GB 数で行いますが、必要容量はタイトル・解像度・テクスチャ品質依存です(VRAM(GPU メモリ) 参照)。
- メモリ バス幅(bit): 256-bit / 384-bit / 512-bit など SKU 依存です。ピン速度(Gbps)× バス幅(bit)÷ 8 が最大メモリ帯域の単純計算上限となります。
- ピン速度(Gbps): AIB 公式 spec 上で 28 Gbps(RTX 5090 系)の表記が中心です。JESD239 規格上は更に上のピン速度も将来世代で想定されていますが、当サイトでは AIB 公式 verbatim 値の範囲のみ記載します。
- OEM SKU の AIB 公式表記: NVIDIA Founders Edition と AIB(ASUS / MSI / Gigabyte / Palit / Zotac 等)公式で、メモリ周波数表記・冷却・PCB 仕様が異なります。メモリピン速度の公式表記は AIB 製品ページを一次ソースとして確認するのが安全です。
用語の混同に注意
| 混同しやすい用語 | 違い |
|---|---|
| GDDR7(グラフィックス DRAM) vs DDR5(システム RAM) | GPU 専用 vs CPU 側システム RAM。物理規格・モジュール形状・電圧・標準書(JESD239 vs JESD79-5)が別。 |
| GDDR6(NRZ / JEDEC 標準) vs GDDR6X(PAM4 / Micron + NVIDIA 独自) vs GDDR7(PAM3 / JEDEC 標準) | GDDR6X は JEDEC 標準ではなく Micron + NVIDIA の独自実装。GDDR7 は JEDEC 標準(JESD239)として複数ベンダーで標準化。 |
| メモリ容量(GB) vs メモリ帯域(GB/s) | GB は VRAM 不足判定(タイトル・解像度依存)、GB/s は GPU 演算が必要とするデータ供給能力。 |
| ピン速度(Gbps) vs メモリ帯域(GB/s) | Gbps は 1 ピンあたり。GB/s は GPU 1 枚あたり(= Gbps × バス幅 ÷ 8)。AIB 公式 spec で直接 GB/s を表記しない SKU もある。 |
| GDDR7(VRAM) vs PCIe Gen5(PCIe Gen5 SSD 参照) | VRAM は GPU 内部のメモリ帯域。PCIe Gen5 は CPU↔GPU 間 / SSD↔CPU 間のシステムバス帯域。両者は別経路。 |
製品ページ・ランキングでの取扱い方針
- 当サイトの GPU・ゲーミング PC 製品ページでは、GDDR7 / バス幅 / メモリ容量 / ピン速度 はメーカー公式 spec ページに verbatim 記載がある場合に限り転記します。
- 個別 SKU の総メモリ帯域 GB/s は、AIB 公式 spec で直接表記されていなければ転記しません(28 Gbps × 512 bit のような単純計算値を独自に併記しません)。
- ゲームタイトル別 fps / VRAM 使用量 / ベンチマーク値 は、編集部が独自再測定したものはありません。本ページ・関連ランキングでも編集部実機計測値は提示しない方針です。
- **「最速 VRAM」「圧倒的メモリ帯域」**等の最上級表現は使用しません。GDDR7 採用=必ず体感が向上、とも書きません。タイトル・解像度・GPU 演算能力との総合バランスで効きます。
関連用語・関連ガイド
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参照元(一次ソース)
本用語の説明は次の一次ソース(規格団体・メーカー公式資料など)を参照しています。
- 出典: JEDEC『JEDEC Publishes GDDR7 Graphics Memory Standard』公式プレスリリース(JESD239 / 2024-03 公開 / 最大 192 GB/s per device / PAM3 / on-die ECC = ODECC を verbatim 表記)
- 出典: Samsung Semiconductor『GDDR7 | DRAM』製品ページ(PAM3 = 3 値信号 / 前世代比 +25% I/O 速度 / +30% 電力効率を公式表記)
- 出典: NVIDIA『GeForce RTX 5090』公式製品ページ(32 GB GDDR7 / 512-bit を公式 spec 表記)
- 出典: ASUS USA『TUF Gaming GeForce RTX 5090 32GB GDDR7』Tech Specs(32GB GDDR7 / 28 Gbps / 512-bit を公式表記)