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マウスの誘導(インダクティブ)スイッチ — HITS / Rapid Trigger / 調整可能アクチュエーション(Logitech G PRO X2 SUPERSTRIKE)

マウスのクリック信号を発生させる第 3 系統として、2026 年に Logitech G が PRO X2 SUPERSTRIKE で投入した『**Haptic Inductive Trigger System (HITS)**』を中心に、誘導(インダクティブ)スイッチ + Rapid Trigger + 調整可能アクチュエーション + ハプティック振動の組み合わせを整理します。Logitech G 公式 verbatim では『Choose from ten actuation points and five rapid-trigger reset points』『cutting click latency by up to 30 ms for phenomenally faster targeting』『Choose from six intensity levels for a natural, customizable click experience』と明示。本ページは Logitech G 公式ページの verbatim 引用のみを根拠とし、本サイト編集部のクリック遅延実機計測は含みません。

GLOSSARY

用語の概要

別表記 HITSHaptic Inductive Trigger SystemLogitech HITSInductive Mouse Switch誘導スイッチ マウスインダクティブスイッチ マウスAdjustable Actuation MouseRapid Trigger MouseRapid Trigger ボタン マウスLogitech G PRO X2 SUPERSTRIKEPRO X2 SUPERSTRIKEアナログマウススイッチ

関連用語
13
出典
2
最終更新
DEFINITION

解説

ゲーミングマウスのクリック信号を発生させるスイッチは、長らく「メカニカル(金属接点)」と「オプティカル(赤外線遮断)」の 2 系統だけでした(マウススイッチ ページ参照)。2026 年に Logitech G が PRO X2 SUPERSTRIKE で投入した 『Haptic Inductive Trigger System (HITS)』 は、誘導(インダクティブ)コイルでクリック位置を連続的に検出し、アクチュエーションポイントを 10 段階で調整可能 + Rapid Trigger リセットポイントを 5 段階で調整可能 + ハプティックモーターでクリック感を 6 段階の強度で再現 する、いわば 「マウス版のアナログスイッチ」 という第 3 の系統です。

本ページの取り扱い: HITS / Rapid Trigger / 調整可能アクチュエーション / ハプティック強度の数値は Logitech G 公式ページからの verbatim 引用 のみで、本サイト編集部による実機クリック遅延(end-to-end click latency)の計測は含みません。「最強」「業界最速」等の最上級表現は dated な公式根拠なしには使わない方針です。

HITS とは — Logitech G 公式 verbatim

Logitech G の公式『PRO X2 SUPERSTRIKE Wireless Gaming Mouse』ページは、HITS を次のように verbatim 表記しています。

“The revolutionary Haptic Inductive Trigger System (HITS) accelerates click speed with tunable actuation and rapid trigger reset points for both main mouse keys.”
— Logitech G『PRO X2 SUPERSTRIKE』公式

つまり HITS は次の 3 つの構成要素 を 1 つのシステムにまとめた設計です。

  • Inductive sensing(誘導検出) — メインボタン直下の誘導コイルでボタン位置を 連続値(アナログ)として検出。物理金属接点も赤外線ビームも使わない。
  • Tunable actuation & Rapid Trigger Reset(調整可能アクチュエーション & ラピッドトリガーリセット) — クリックを発火させる 押し込み深さ とリセットされる 戻り深さ を、ユーザーがソフトウェア側で連続値設定できる。
  • Haptic feedback(ハプティックフィードバック) — 振動モーターで「クリック感」を擬似的に再現。Logitech G 公式 verbatim では『Choose from six intensity levels for a natural, customizable click experience』。

数値スペック — Logitech G 公式 verbatim

項目Logitech G 公式 verbatim補足
クリック遅延短縮”cutting click latency by up to 30 ms for phenomenally faster targeting”上限値。前提条件(前提機種・テスト条件)は購入時に公式仕様を直接確認のこと
アクチュエーションポイント段階数”ten actuation points”10 段階
Rapid Trigger リセットポイント段階数”five rapid-trigger reset points”5 段階
ハプティック強度段階数”Choose from six intensity levels for a natural, customizable click experience”6 段階

各数値は Logitech G 公式商品ページの verbatim です。本サイト編集部による実機計測ではありません。「up to 30 ms」は 上限値 であり、実効短縮量は 比較対象機種 / クリック深さ設定 / ポーリングレート設定 で大きく変動します。

アクチュエーション & Rapid Trigger とは — マウス側の設計意図

Rapid Trigger は元来、Wooting / Razer / SteelSeries 等の ホール効果・磁気スイッチキーボード で広まった機能で、「キーを離した瞬間にリセット(再入力可能状態に戻る) を任意の戻り深さで設定できる仕組みです。マウスのメイン左右ボタンは従来、機構上の 完全押下→完全リリース の 2 状態しかなく、リセットを「戻り深さ」で調整する概念はありませんでした。

HITS では左右メインボタンに キーボードの Rapid Trigger 概念をそのまま持ち込み、押し込み深さに応じた 連続値検出 ができるため次の挙動を実現します。

  • 押し込み深さで発火(アクチュエーション) — クリック信号の発生深さを 10 段階で調整。極浅設定(ヘアトリガー寄り)→ FPS の連射重視標準設定 → 誤クリック耐性重視 など、ユーザー意図に合わせて段階選択できる設計。
  • 戻り深さでリセット(Rapid Trigger Reset) — 押下→戻る方向で 指定戻り深さに達した瞬間に再入力可能 になる。完全リリースまで待たないため、連射時のリセット遅延(メカニカル / オプティカルの物理ストロークに依存する戻り時間)を回避できる設計。
  • ハプティックで「クリックした感じ」を擬似 — 物理金属接点を持たないと「カチッ」というタクタイル感がゼロになるため、振動モーターで 6 段階の強度 の擬似クリック感を出す。

マウス側 Rapid Trigger は 「キーボード側のホール効果スイッチで広まった Rapid Trigger の発想を、マウスメインボタンに移植したもの」と整理すると関係性が明確です。詳細はキーボード側の Rapid Trigger磁気スイッチ ページを併読してください。

既存 2 系統(メカニカル / オプティカル)との関係

マウススイッチ ページの 2 系統(メカニカル / オプティカル)と、本ページの インダクティブ(HITS) の関係を、公式表記で取得可能な範囲で整理すると次のとおりです。

系統検知方式デバウンス処理押下深さの連続値検出Rapid Trigger 概念代表機
メカニカル金属接点の物理接触で導通数 ms のデバウンス処理を要する不可(ON/OFF 2 値)概念なしOmron 等のメカニカルスイッチ搭載機
オプティカル赤外線ビームの遮断で検知原理上デバウンス遅延を抑えられる不可(ON/OFF 2 値)概念なしRazer Optical Mouse Switch 搭載機
インダクティブ(HITS)誘導コイルで位置を連続値検出アナログ検出のため別概念可能(アクチュエーション 10 段階)対応(リセット 5 段階)Logitech G PRO X2 SUPERSTRIKE

どれが優れているという話ではなく、「2 値スイッチ vs 連続値スイッチ」 という設計思想の違いです。競技 FPS でも 2 値スイッチを最適と考えるプロは多く(理由: 設定の単純さ・物理タクタイル感)、Logitech G 公式も上位機を全機種 HITS に置き換えてはいません(PRO X SUPERLIGHT 2 はオプティカル系列を継続)。用途次第 であり、本サイトは横並びでランキング化することは行いません。

マウス HITS とキーボード磁気スイッチの関係

キーボード側の 磁気スイッチ(Hall Effect) / TMR センサー / キーボードの磁気スイッチ・マルチアクション・DKS・デュアルステップアクチュエーション ページで整理しているように、キーボードでは「ホール効果 / TMR で磁束を連続値検出」する設計 が 2024–2026 年で広く広まりました。

マウス HITS は 磁気ではなく『誘導コイル』方式 ですが、目的(ストローク量の連続値検出 → アクチュエーション調整 + Rapid Trigger)は キーボード側の磁気スイッチと同じ系譜 に位置付けられます。

  • 共通点 — 押下深さを連続値で検出し、ソフトウェアでアクチュエーション/リセットを調整可能。
  • 相違点 — マウス HITS は 誘導(コイル)方式、キーボード磁気スイッチは ホール効果 / TMR(磁気)方式。物理原理が異なるため、温度ドリフト・キャリブレーション・耐外乱の挙動も理論上異なる(公式表記の範囲外なので断定しない)。

クリック遅延 30 ms 短縮の読み方 — 過信せず、前提を確認する

Logitech G 公式 verbatim 『cutting click latency by up to 30 ms for phenomenally faster targeting』上限値(up to) 表記です。一般に上限値表記は 最も有利な条件での実測値 を示すもので、全条件で 30 ms 短縮するとは公式が明示していません

  • 何を基準に 30 ms 短縮なのか(前提機種・前提ポーリングレート・前提アクチュエーション深さ)は購入時に公式仕様を直接確認してください。
  • エンドツーエンドのシステム遅延(マウスクリック → モニタ画面上の表示)は、ポーリングレートマウスのデバウンス時間 / クリック遅延ディスプレイの入力遅延 など多段の要素を含みます。マウススイッチ単体の短縮だけで体感差が決まるわけではありません
  • 「マウススイッチを HITS にすれば必ず勝てる」「30 ms 短縮で別物になる」等の断定は避けるべき です(プロ選手の機材選定でも HITS 採用は混在状況であり、上位機を全 HITS に置き換える流れにはなっていません)。

ハプティック 6 段階 — 「カチッ感」を擬似する設計の意味

物理金属接点を持たない HITS では、指先が感じる『カチッ』というタクタイル感が原理上ゼロ になります。これを補うのが 6 intensity levels のハプティック振動です。

  • 強度 0 寄り — 完全アナログ感(ゼロタクタイル)。連射時の戻り遅延が無視できないユーザー向け。
  • 強度中 — 標準的なクリック感擬似。多くの汎用用途で違和感を出さない設定範囲。
  • 強度最大寄り — メカニカルクリック寄りの強いフィードバック。従来のクリック感に近い操作性 を求めるユーザー向け。

ハプティック強度は 個人の触覚と反復回数で適正値が変わる ため、購入後に Logitech G HUB で段階を試行する前提です。本サイト編集部の触覚評価は記載しません(HANDOVER 絶対則: 編集部の実機評価主張なし)。

HERO 2 センサーとの組み合わせ

PRO X2 SUPERSTRIKE は Logitech HERO 2 センサー と組み合わされます。HERO 2 の verbatim スペックは マウスセンサー(DPI / CPI) ページにも整理しているとおり次のとおりです。

“HERO 2 tracks up to 888 inches per second (IPS) of motion."
"Hero 2 precisely tracks motion up to 88Gs of extreme acceleration."
"HERO 2 delivers wireless 8kHz polling, 8 times the data flow of standard mice."
"HERO 2 can detect movement at sub-micron levels smaller than a millionth of a meter (nanometers)."
"44,000 DPI
— Logitech G『HERO 2 Sensor』公式

センサー側は 8000Hz ポーリング を維持しつつ、スイッチ側を HITS にしたのが PRO X2 SUPERSTRIKE の構成です。8000Hz 連続使用時のバッテリー時間ワイヤレスマウス バッテリー時間と無線充電(POWERPLAY 2 / Razer Mouse Dock Pro) ページの議論がそのまま当てはまります(1000Hz 時の数分の 1 に短縮)。

編集部の検証範囲(誠実な整理)

  • 本ページは Logitech G 公式(PRO X2 SUPERSTRIKE 商品ページ / HERO 2 技術ページ)verbatim 引用 に絞って整理しています。
  • 本サイトは HITS のクリック遅延・Rapid Trigger 戻り速度・アクチュエーション再現性を実測したものではなく、メーカー公式仕様の整理です。
  • 「HITS が Razer Optical Mouse Switch より優れている / 劣っている」等の横並び優劣の断定は行いません(Logitech G / Razer ともに公式に断定していないため)。
  • 「up to 30 ms 短縮」は上限値 であり、全条件で 30 ms 短縮されると公式は明示していません。前提機種・前提条件は購入時に公式仕様を直接確認してください。
  • HITS の互換ソフトウェア(Logitech G HUB の対応バージョン)・対応 OS は時期によって更新 されます。購入時は必ず Logitech G 公式の最新情報 を直接確認してください。

関連用語

  • [[mouse-switch]] — メカニカル / オプティカルの 既存 2 系統
  • [[mouse-debounce-time-click-latency]] — クリック遅延の一般論(デバウンス処理の位置付け)
  • [[mouse-sensor]] — HERO 2 / Focus Pro 35K Gen-2 などのセンサー世代
  • [[polling-rate]] — 1000Hz / 8000Hz ポーリングレート
  • [[rapid-trigger]] — Rapid Trigger の元来概念(キーボード側で広まった経緯)
  • [[magnetic-switch]] — キーボード側の磁気スイッチ
  • [[keyboard-magnetic-switch-multi-action-dks-dual-step-actuation]] — DKS / マルチアクション / デュアルステップ
  • [[tmr-sensor-tunnel-magnetoresistance]] — TMR センサー(磁気スイッチの新方式)
  • [[mouse-weight-ultralight-class]] — 重量との関係
  • [[mouse-shape]] — シェイプとの関係
  • [[mouse-grip-style-claw-palm-fingertip]] — グリップスタイル
  • [[mouse-wireless-charging-powerplay-mouse-dock-pro]] — 無線充電・バッテリー時間
  • [[wireless-gaming-mouse-24ghz-protocol]] — LIGHTSPEED / HyperSpeed 等のワイヤレス方式

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SOURCES

参照元(一次ソース)