用語の概要
別表記 SidetoneサイドトーンMic MonitoringマイクモニタリングMIC MONITORING (SIDETONE)STMRSidetone Masking RatingSteelSeries Sonar sidetoneHyperX NGENUITY sidetoneRazer Synapse Mic MonitoringLogitech G HUB sidetone
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解説
サイドトーン(sidetone) は、ヘッドセットのマイクが拾った自分の声を、リアルタイムに自分のイヤーカップへ返す機能のことです。マイクモニタリング(mic monitoring) とほぼ同義で、ゲーミング機ではメーカーごとに表記が揺れます。Razer は「MIC MONITORING (SIDETONE)」、SteelSeries は「Sidetone (also known as microphone monitoring)」と公式に併記しています。
電話業界では古くから ITU-T の音声品質規格で扱われており、STMR(Sidetone Masking Rating)が SLR・RLR と並ぶ評価指標として定義されています。電話の受話器側で「自分の声が少しだけ聞こえる」状態を意図的に作ることで、話者が無意識に大声になるのを抑え、自然な会話量を保つための古典的な工夫です。
なぜ必要か(密閉型ヘッドセットほど効く)
| 状況 | サイドトーンなし | サイドトーンあり |
|---|---|---|
| 密閉型ヘッドセット装着中の通話 | 自分の声が外耳道で遮断されて聞こえにくく、無意識に声が大きくなりがち | 自分の声が適量で戻り、自然な音量で話せる |
| ノイズキャンセリング(ANC)オン時 | 自声の自己フィードバックがほぼ消え、違和感が強い | ANC で外音を消したまま自声だけ戻せる |
| ボイスチャット中 | 喉に負担がかかる/チームメイトに大声になる | 落ち着いた声量で長時間プレイできる |
密閉型イヤーカップは外音を遮るぶん、自分の声も骨伝導以外のルートで聞こえにくくなります。サイドトーンはこの「自声が消える違和感」を補う調整役で、特に長時間 VC を回すゲーミング用途で重宝されます。
メーカー別の設定場所(公式 verbatim)
| メーカー | ソフトウェア | 設定場所 | 公式表記 |
|---|---|---|---|
| Razer | Razer Synapse 3 / 4 | Razer Device Tab > MIC > MIC MONITORING (SIDETONE) のオン/オフと量 | 「Microphone sidetone on Razer headsets enables real-time voice playback through the earcups」 |
| SteelSeries | SteelSeries GG(Sonar) | 対応ヘッドセット選択後、Sonar タブの sidetone スライダー | 「Sidetone (also known as microphone monitoring) allows you to control the amount of mic input that is routed back into your headset」 |
| SteelSeries(モバイル) | Arctis Companion App | モバイルアプリから sidetone を調整 | (公式 KB に手順あり) |
| HyperX | HyperX NGENUITY | Audio タブ > Microphone サブタブで Mic Gain と Sidetone を調整 | (Cloud Alpha Wireless 等の対応ヘッドセット/QuadCast / DuoCast マイクで利用可) |
| Logitech G | G HUB | 対応ヘッドセット選択 > Mic タブ の Sidetone スライダー | (G PRO X Wireless LIGHTSPEED 等で利用可) |
各社ともソフトウェア側のスライダーで連続調整するのが現行の主流で、ハードウェアつまみで物理的に絞れる機種は一部のミキサー付き上位機(GameDAC 系など)に限られます。
適正値の目安
公式仕様では「適正値」を断定していませんが、各社サポートと現場運用での経験則的な目安は 30〜70% の範囲 に収まることが多いです。これは目安であり、以下の 4 点で個別調整する前提で扱ってください。
- イヤーカップの密閉度 — オーバーイヤー密閉型ほど自声が消えやすく、戻し量を多めにする傾向。
- マイクと口元の距離 — 口元から離れるほど拾う声量が下がり、相対的に sidetone を上げる必要。
- ANC のオン/オフ — ANC をオンにすると自声がさらに消えやすく、戻し量を増やしたくなる場合があります。
- 配信兼用かどうか — 配信ソフトのモニタリングが別系統で走る場合、二重に自声が返るので 片方を切る 設計にします(後述の注意点参照)。
運用上の注意点
- 遅延(latency) — マイク入力 → DAC → イヤーカップ までの経路に処理が挟まると、自分の声がワンテンポ遅れて二重に聞こえる「エコー化」が起きます。Razer Insider などのコミュニティでも、Synapse 4 更新後の BlackShark V2 Pro でこの種の遅延を訴える投稿が報告されています(バージョン互換は購入前に最新リリースノートで確認推奨)。
- 二重モニタリング — OBS / Streamlabs / Voicemeeter などで「マイクを自分で聞く」モニタリングを別系統で有効化していると、ヘッドセット側のサイドトーンと二重になります。どちらか一方だけを有効化 するのが基本運用です。
- コンソール側の挙動差 — サイドトーン量はソフトウェア依存のため、PC で調整した値が PS5 / Xbox / Switch に持ち越せない機種があります。コンソールでサイドトーンが効くかどうかは、各機種の公式ヘルプ/本体側ヘッドセット設定で確認します。
- マイクハードゲインとの兼ね合い — マイク側の入力ゲインを上げすぎている状態で sidetone を上げると、自声と一緒に環境ノイズも戻ってきて違和感が増します。まずマイクゲインを適正化 → そのうえで sidetone を調整 の順序が安定します。
隣接概念との切り分け
| 用語 | レイヤ | 主な目的 |
|---|---|---|
| サイドトーン / マイクモニタリング | 自分のマイク入力を自分の耳に返す | 通話時の声量制御・密閉ヘッドセットの違和感解消 |
| OBS のオーディオモニタリング | 配信ソフトのマスター入力を出力デバイスに返す | 配信音声全体(マイク+ゲーム+BGM)の確認 |
| トランスペアレンシーモード/外音取り込み | 外部マイクで拾った周囲音を返す | 周囲の音を聞きながらヘッドセット装着 |
| ANC(アクティブノイズキャンセリング) | 外部マイクで拾った騒音の逆位相を返す | 騒音を相殺して静音化 |
サイドトーンは「自分の口から出る声」を返すのに対し、トランスペアレンシーや ANC は「周囲の音」を扱います。レイヤが違うので、ヘッドセット側で 3 つ同時に有効化できる機種もあります。
関連用語
関連ランキング・ガイド
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ランキング
参照元(一次ソース)
本用語の説明は次の一次ソース(規格団体・メーカー公式資料など)を参照しています。
- 出典: Wikipedia『Sidetone』(ITU-T 系の電話品質指標 STMR(Sidetone Masking Rating)/SLR・RLR と並ぶ評価指標として整理)
- 出典: Razer Support『Why am I hearing myself speak on my headset, and how can I turn it off?』公式(『Microphone sidetone on Razer headsets enables real-time voice playback through the earcups』verbatim / Razer Synapse > Razer Device Tab > MIC > MIC MONITORING (SIDETONE) のオン/オフと量を調整)
- 出典: SteelSeries Support『What is Sidetone?』公式(『Sidetone (also known as microphone monitoring) allows you to control the amount of mic input that is routed back into your headset』趣旨/SteelSeries GG の Sonar タブで対応ヘッドセットごとに sidetone スライダーを調整)
- 出典: SteelSeries Support『What is sidetone and how do I adjust it in the Arctis Companion App?』公式(モバイル Arctis Companion App から sidetone を調整する手順)
- 出典: HyperX NGENUITY 公式(マイクサブタブで Mic Gain と Sidetone を調整/Cloud Alpha Wireless 等の対応ヘッドセットおよび QuadCast / DuoCast マイクで利用可能)
- 出典: Logitech G『G PRO X Wireless LIGHTSPEED Gaming Headset』公式(G HUB の Mic タブから Sidetone スライダーで自分の声の戻り量を調整)